Ep.7 ページ9
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『 おばあちゃんの家お弁当屋さんやったんやね。』
目の前の建物に目を向けると 「 弁当屋 」と書かれた看板。
どこからともなく美味しそうな匂いがするのは
お弁当の匂いだったのかと予想 。
婆「 お店はもう少ししたら締めるんやけどねぇ、」
そんなこんなで買ったものを冷蔵庫に入れたり、
閉店の手伝いをしたりと気付けば日が暮れて辺りが暗くなり
始めていた 。
婆「 もうこんな時間 、 今日はありがとねぇ」
『 いえいえ、これくらい全然ですよ 。」
そんな話をしていると店の中に1人の男性が入ってきた。
男「すんません、まだおにぎりってあるやろか? 」
婆「 おにぎりはもう全部出てしもうて...お米はあるんやけど 」
男「 昼飯食べ損ねてしまってな、どうも腹が空いて ... 」
少し考えるように俯くおばあちゃん 。
婆「 少し待って貰えるようでしたら今から握りましょうか」
男 「 いいんか ?」
婆 「 折角来て貰ったお客さんやからねぇ 」
優しそうに微笑み、私のいる厨房へと来たおばあちゃん 。
そのまま私のところまで来たと思えば
婆「 折角やから、Aちゃんが作ってくれるかい?」
そう来るとは思わんやった ((
『 わ、私で良ければ... 塩おにぎりで良かですか? 』
そう尋ねると
男「 それでお願いできるか?」
と笑顔で返されてしまった 。
こういうお店でお手伝いなんて今までしたことなんて勿論ない 。
故にすごく緊張する、だって食べてもらう相手は
普通にお客さんなわけだし
『(塩はこんくらいでよかやろか ... ) 』
悩みに悩みながらもコンビニのおにぎりと同じサイズのものを2つ握り、お皿に乗せてお客さんに出した 。
『 ど、どうぞ ... 』
男 「ありがとう 。 」
そう言って手に取りぱくりと食べたお客さん 。
何故かそこからビクともせずに固まっている
『あ、あのぉ.. 不味かったですかね? 』
男「 ... なんや、 こんな美味い塩おにぎり初めて食べたわ 。 」
『 ... へ? 』
動き出したと思えば突然の褒め言葉 、
思考がだんだん追いついてくると、褒められた嬉しさに
顔がほんのり赤くなるのを感じた 。
婆「 別嬪さんで料理もできるなんて、将来はきっといいお嫁さんなるねぇ。 」
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Mr.おこめ 。(プロフ) - 風使いのアルタイルさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます<(_ _)>これからも皆さんの心を動かせるような物語を書けるよう頑張って行きますので今後も御門ちゃんとバレー部の応援よろしくお願いしますッ! (3月31日 16時) (レス) id: 4e34e831bb (このIDを非表示/違反報告)
Mr.おこめ 。(プロフ) - おなつさん» 御門ちゃんは静かそうに見えて、無意識フレンドリー人間なので隣のクラスの女の子ともいつの間にか仲良くなってたり...?裏話もこれからかけたらいいなと思っているので登場させてみたいですね。コメントありがとうございます<(_ _)> (3月31日 16時) (レス) id: 4e34e831bb (このIDを非表示/違反報告)
Mr.おこめ 。(プロフ) - 稲荷寿司が好物さん» 侑くんのバレーに対する純粋な想いからとった行動ですね(*´˘`*)♡!これから合宿、インハイとイベント続きなので御門ちゃんの心境の変化も見ものですね⟡.·温かいコメントありがとうございます! (3月31日 16時) (レス) id: 4e34e831bb (このIDを非表示/違反報告)
風使いのアルタイル(プロフ) - 言い遅れました…。総合1位おめでとうございます!ドキドキとワクワクそしてハラハラ、それらの体験をさせてくれるおこめ。さんに感謝いっぱいです。これからも、おこめ。ワールドを楽しませて頂きます。(. . )ぺこり (3月30日 19時) (レス) id: 56edce5963 (このIDを非表示/違反報告)
おなつ - くっそおぉぉ!あのいじめっ子どもめぇぇぇ!許せない。はよ社会的制裁くらわしてやりましょ!せいぜい御門ちゃんとバレー部が仲良くなるだしにでもなっとけ!!!!アッッッッ(我に返る)作品とても面白かったです!できれば御門ちゃんの第二の親友ポジが欲しいです! (3月29日 23時) (レス) @page44 id: 5215e79380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mr.おこめ 。 | 作成日時:2024年3月24日 18時