愛され体質？下らない。４

140　研磨side ページ6

『君にはいくつかの質問する必要性もないや。』



美海「何言ってんの？」



『だから一つだけ聞くよ。』



どこか疲れたようにそう言う瑞和さん。



『君、何でバレー部入った？』



美海「そんなの、菅原さんと月島くんと影山くんがいるからに決まってるでしょお？」



黒尾「おいおい…そんな理由で入ったのかよ…。」



…何アイツ、何かムカつく。



美海「まぁ一番気になってるのは菅原さんだけどねぇ。

彼女居るみたいだけど、そんなに可愛くないし私の方が可愛いしぃ？

だからきっと菅原さんもすぐ私のこと好きになると思うからぁ。

それに、そもそもバレーなんて面白くも何ともないものでしょぉ？

イケメンが居なかったらマネージャーやることもなかったし、見たいとも思わないわぁ。

あんなに夢中になって、ほんとばっかみたい。」



黒尾「…は？」



さすがのおれも、その言葉には腹が立った。



『君、今すごいことたくさん言ったね？』



それでも瑞和さんは表情を変えず、声色も変えない。



美海「私間違ってないよぉ？

彼女の写真だって見たけど、可愛くないじゃないww」



彼女のことは知らないけど…少なくとも佐川さんよりは可愛いと思う…。



美海「それに、どこが面白いか本当に分からない。

あんなに全力になって汗かいて…ほんっと、くっだらない。」



…どうして、そうなるんだろう。



本気になったりはしないおれだけど…何も知らない奴に言われたくない。



『佐川さんさぁ。』



美海「なぁにぃ？」



『口を慎めよ。』



…そこで初めて、瑞和さんの声色が…変わった。

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