愛され体質？下らない。４ (ページ12)

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146　及川side ページ12

美海「いったい!!手ぇ出して良いと思ってるの!?」

『君、少しくらい痛い目見ないと分からないでしょ？』

…瑞和ちゃんは、佐川さんの肩を掴み、壁に打ち付けた。

顔はいつも通り無表情…声にも感情が籠もっていない。

それでも…今までで一番、感情を表しているような気がした。

『本気になることの何がいけない？

負けたら悔しくて泣くことの何がいけない？

本気になってはいけないとかそんなルールでもあるわけ？

ふざけんなよ。

自分の思い通りにならなければ、人のこと馬鹿にして良いとでも思ってる？

本気になって、全力で戦っている人を、悪く言って良いとでも思ってんの？

そんなわけ無いでしょ、あって良いはずないでしょ。

何かに本気になったことがあるわけでもないクズが、本気で頑張ってる人を侮辱するな。

烏野は決して弱くなんてない、青城でさえ脅威に感じる相手だ。

ちゃんと見て来なかった君が、彼らを悪く言うな。

君なんかが華とか、君なんかが良いところとか、ほざくなよ。

彼らにはもっと良いところがある、君なんかには見えない良いところがある。

何も見えない君が、辞めるからって悪口言ってくのか？

言いたきゃ言えよ、君が後悔するくらいに彼らは強くなる。

馬鹿にしたのを後悔するくらい、彼らはこれからも努力を続ける。

彼らの良さを…バレーの良さを分からなかったこと、一生後悔しやがれ、クズ野郎。』

そう言った彼女は、誰がどう見てもかっこよくて。

バレーが好きだっていうのも伝わってきて。

…ああ、良いマネージャー持ったな。

心からそう思ったんだ。