169話 ページ25
ジャミル「…良いのか?」
『何が?』
ジャミル「色々秘密があるだろ?それなのに働いたりして…彼奴らは鈍感じゃないからな、気付かれたりしたらどうする?」
僕から一時的に離れ、善逸くんに絡み始めたフロイドさんを見ているとバイパーさんがそう問い掛けてくる。
「何で俺に絡むんだよぉ!?他行けよぉ!!」「あは、クマノミちゃんおもしれ〜」とか言う会話は一度放っておこうと思う。
て言うか何故クマノミ。
僕に隠れているのがイソギンチャクに隠れるカクレクマノミに見えたとかそう言う感じかな…。
『まあ、何とかなるのでは?』
ジャミル「適当だな…気付かれてからでは遅いんだぞ?金銭面で困っているのなら相談してくれれば…」
『いや困ってないですよ、娯楽品を買いたくなったってだけで』
それに、しのぶがそろそろバイトとか言い出すような気がしただけ。
『…あと、僕魔法使えないことだけバレました』
ジャミル「は!?………悪い、誰に?」
『此方こそいきなりすみません。ジェイド・リーチさんですね』
ジャミル「…彼奴か…面倒なのに知られたな」
『隠してくれるみたいなので平気です?他のことはバレてませんし』
て言うか他人のことなのに其処まで気にしてくれるとか優しすぎかな?
きっと根っこは優しいんだろうなぁ…この学園に居る人は基本みんな性格悪いけど、根っこの所は優しい人達ばかりなんだよ。
ジャミル「だが、仕事をするとなると…色々大変だとも思う。だから無理は良くないと思うが…」
『僕元々仕事とかしてたんですよ、結構長い間』
鬼殺隊に入隊したのは、12歳の時だった。
つまりあの戦いの六年前になるわけで…曰く、冨岡義勇と錆兎の同期であると言うこと。
実を言うと柱に誘われたこともあったが、訳あって断ったために甲隊士止まりだったわけだが…六年間、最後の戦いまでずっと働き続けていたと言うことになる。
それに仕事は基本的に夜だったし昼間は書類的なものとかも適度にやっていたし…休みだってそんなに多くなかったことを考えると、放課後数時間だけの仕事なら全然平気なのである。
ジャミル「…君、俺と同い年だよな?」
『まあねぇ…色々あるんですよ、異世界から来たって時点で色々あるのは分かるでしょ?』
ジャミル「まあそうだが…君も昔から苦労しているのか、大変だな」
『…別に…』
本当に断りたければ、辞めたければ辞められた。
…それをしなかったのは、僕だから。
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真冬 - 続き待ってます!! (2023年2月11日 20時) (レス) @page30 id: df27f919ce (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 善逸かっこいいとこなのに…この小説面白いのにぃ!!!更新待ってます!! (2022年6月5日 14時) (レス) @page30 id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬 華怜(プロフ) - 元々ツイステと鬼滅のクロスオーバーは好きですが、この作品は特に大好きです!!更新停止になってしばらく経ちますが、何度も読みに来てしまいます笑 都合はあるかも思いますが、いつか更新していただけたら嬉しいです。待ってます! (2021年8月30日 10時) (レス) id: c829cd7d6a (このIDを非表示/違反報告)
ナム - フロイドさんよぉあんた気づいてんじゃないのか…?女だってこと (2021年8月22日 22時) (レス) id: 9ed70eacbe (このIDを非表示/違反報告)
ぴおり(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気に最後まで読んじゃいました!あまり好きではない顔文字も使ってないし、分かりやすい話だし、とにかく凄く読んでいて楽しかったので、頑張ってください!! (2021年1月17日 22時) (レス) id: 746032848f (このIDを非表示/違反報告)
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