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22.憤怒 ページ24

―――戒斗side

朝、意識はあったが起きれない時

手に温もりがあった。


ペコかと思ったんだ。


「そんなのするわけないじゃないですか」

そう静かに言ったAの声。
体だけ起き上がらせて、手を引き自分の方にやると
思ったより簡単にひけてベッドの上にみをのせて唖然としていた。

俺の事を見てくるもんだから声をかけて時間的に朝の知らせだろうと言ってみると
的中しテーブルに向かいに部屋を出た。


そう言えば今日の服なかなか似合っていたな・・男装!って感じの服だったがな・・。

「おはよ」とザックの声がしていつもより遅い起きに疑問が少し浮かんだが
人間だし気にはしなかった。Aのことだって思い当たる節もなさそうに。

ペコが怒るぞ・・いい加減・・


・・

「「「いっただきまーす!!」」」

「いただきます」

適度に冷めてしまっている料理を口にして隣のAに

「すまない、俺が少しでも早くに起きていれば美味しさを台無しにしなかったのに」

と言えば「別に構いませんよ、初めて作ったから正直自信なかったですし」なんて
笑顔を浮かべて育ちの良さが分かるような綺麗な食べ方をしていた。

反面ペコは大きく口を開けて一口で食べようとしたり・・。


俺とには珈琲が準備されていたが、ペコAそしてザックには
マスカットジュースがあった。見た目はおしゃれだが味は幼稚だな(笑)

鼻で笑う程度にほほ笑んだ。


Aと居ると笑う事が多い気がする。


それにこの気持ちはなんだ・・?




ガシャンッ!!



「ちょっとザック!それどーゆう意味だよ!!」

机をたたいて立ち上がるペコ。

「どうもこうもねぇーよ・・妹はもう家にいない。つまり
 俺は関係ないんだ・・」

「どれだけAちゃんがザックの事考えてたか・・・」

怒りのあまりにザックに手をかけそうなペコに

「・・ダメ」

ただそれだけを言ってペコの寝間着の上着の裾を引っ張っていた。

「・・ごめん」

静かに座って残り一口を口にして「ごちそうさま」と沈んだ声で言って
自分の部屋に駆け足で向かっていた。

怒る気持ちも分かる・・が・・それでAがどう思うかだ。


「新入りは分からんよな、Aっつーお前とおんなじ名前の妹が俺にいんだよ。
 なんとソイツがねー家出したらしくって、高校生らしいのによくやるよ」

軽々しく口を動かすザックにオレも苛立ちを覚え着替えに部屋に向かった。

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アイカ(プロフ) - 幸部若さん» なるほど! (2015年7月27日 23時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
幸部若(プロフ) - アイカさん» コメント有難うございます!佐野岳さんのtodayで40秒以内にクリーム〜の話を参考に17話書かせて頂きました(*^_^*) (2015年7月27日 23時) (レス) id: 9dc5aa830c (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 流石戒斗さんwww (2015年7月27日 23時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幸部若 | 作成日時:2015年7月5日 23時

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