【鎧武】おにーちゃんと俺『バロン』

９．兄妹 ページ11

―――戒斗side

俺には関係ない事、確かにそうだ。


でもコイツをほっとかなかったという事は、何かがあるという事だろう。

最後まで責任を持つべきだ。


「A・・・・」


ずっと顔に手を添えて顔を見ていた。
飽きるだろう、そう思うくらいに見つめていた。


一定の時間がたった時だ


「ねぇザック、Aちゃん楽しくないのかな。」

と、俺も確かに気になることだ。
俺としても問いたい所。


「分からない」


だけ答えた。

「分からないんだ・・・Aの事も、してきた事も何もかも。」


ん？なんだ？？

兄なのだろう・・・？


「そうだ、ペコ！向日葵のたくさん咲いている場所を知らないか？！」

何かを思い出したかのようにペコに振り向いた。


「向日葵？まだじゃない季節的に。」

「そっか・・・・」


残念そうに沈んだ表情を浮かべる。
はかなげな笑顔という表現があうのだろうか・・・





「向日葵、早咲きしているところならあるが」

俺の発言にハッとしたザック

「どこにある？！」

「南にある丘を少し過ぎた所だ、まだ夏ではないがあそこならばもう咲いているはず」

そう言えばAを抱えてたまり場から出て行った。


「・・・ザック」


ペコはそう呟いて追いかけた。



ザックとAと向日葵。

なんの関係性があるのだろうか。



＿＿＿＿＿＿＿＿アイツらの親は何をしているんだ。




ふと浮かぶ疑問。


普通自分の子供が倒れたり、ハードスケジュールに悩んでいる。
自分のしたい事をほんの少しも出来ない。


笑顔を浮かべることなんて踊っていた時とか数える程。


ザックとAはペコに任せて








俺はアイツらの親を訪ねよう。

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