#３００ ページ10
その美しさに、その場の全員が息を飲んだ。
浅野理事長…いや。父親の隣を歩くA。
纏っている純白のウェディングドレスが太陽の光でキラキラと輝いていた。
新郎である赤羽業も、最愛の人の晴れ姿に目を丸くしていた。
ベールの奥に見える瞳と交差するとAは小さく笑った。
その笑顔に、業も微笑み返す。
「2人とも、幸せになりなさい」
『ありがとう。お父さん』
「はい」
父親の言葉に涙ぐむA、力強く返事をした業。
式は無事に終わり、披露宴へと移っていく。
Aと業の仕事上挙式も披露宴も盛大なものになっていて、席はほぼ埋まっていた。烏間、イリーナと同じテーブルに2席だけ空席があることに気がついた参列者達は少しだけ首を傾げた。
その席に座る人物達を知っているのは、主役である業とA。そして業とAの家族と元E組の生徒達のみである。
新婦友人代表としてイリーナが壇上に上がった。烏間とイリーナの結婚式でAが泣いたように、2人の結婚式ではイリーナが号泣していた。
「私の初めての親友は、誰でもないAよ。本当におめでとう。業、Aの事ちゃんと幸せにするのよ!!」
「任せてよ、イリーナ姉さん」
「きゃ〜〜!!!愛してるわ、あんた達!!」
『く、苦しい…ッ』
Aが中座に選んだのは、もちろん学秀。選ばれた学秀は照れくさそうにエスコートしていた。
「…仕方がないな」
『ふふふ、素直じゃないんだから』
困ったように笑った学秀の瞳は潤んでいた。
再入場でAが選んだドレスの色は赤、業が選んだタキシードは黒。
その流れで、Aの父親の浅野學峯が手紙を読んだ。
「最後になりましたが、A。私達家族はAの幸せを誰よりも願ってる。いつまでもその笑顔で周りの人達を幸せにして、自分が幸せになることを忘れないように。
世界で1番、幸せになるんだよ」
學峯がにっこり笑うと、Aは何度も頷いた。瞳から溢れ出す大粒の涙を、隣に座っていた業が笑いながらハンカチで拭う。
太陽光の暖かい光が優しく参列者たちの席に射し込んだ
＿＿＿その時だった。
「結婚おめでとうございます」
「ヌルフフフ。幸せになってくださいねぇ」
元E組関係者や學峯、Aの耳には懐かしい声が聞こえてきた。
「今日にしてよかったね」
『殺せんせー、忘れずに来てくれたね』
3月13日。
この日は、殺せんせーと雪村あぐりの命日であり2人の結婚式の日でもあった。
𝑬𝑵𝑫
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ゆあ(プロフ) - ミルメークさん» コメントありがとうございます！！妹ですか…、了解しました！落ち着いたら描きますのでお待ちください(*^^*) (3月30日 14時) (
レス) id: 055e3334f7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルメーク(プロフ) - 次は浅野くんの妹をイメージして作って欲しいです！ (3月14日 2時) (レス) id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
ミルメーク(プロフ) - お疲れ様でした！次回作も是非作って欲しいです！！！ (3月7日 22時) (レス) @page18 id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - エリザベス四世さん» わざわざ長文でありがとうございます!!とってもモチベになります。後日談も出す予定なのでお待ちいただけますと幸いです!! (12月1日 7時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 莉星さん» ありがとうございます!!後日談も出す予定なのでお待ちいただけますと幸いです!! (12月1日 7時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年11月27日 22時
