#２９３ ページ3
手が震えた。目を閉じれば、涙が頬を伝って地面に落ちていく。
『…こんなの…遺すなんて…っ』
聞いてないですよ、殺せんせー。
声を押し殺して泣いていると、背中を摩られた。
『…かるま…っ』
名前を呼ぶと、隣に座った業は私を抱き寄せた。
『もっと、いっぱい…お話したいことあったのに、…っ！』
「ほんとずるい先生だよね。でも」
『…んぎゅ…っ』
「俺にとってはAもずるいよ」
『う"〜!?痛い痛い痛い!!!』
私の頬を鷲掴み、そのまま思いっきり引っ張った。
「なんで言ってくんなかったの、茅野ちゃんの事後悔してるって」
『……そ、れは…』
「あん時、生きた心地しなかった」
『ごめんね、業』
「Aの事忘れられるはずないじゃん。逆の立場だとして俺がそう言ったら忘れられんの？」
『…うーーん。難しいかも』
「でしょ？ほんと、…はぁ。殺せんせーいてくれてよかった」
『ごめんね』
「もうこんな無茶しないって約束して」
『うん』
「なんかあったらすぐ俺に相談してよ」
『ふふ、うん』
私が少しだけ笑うと、業はむす…っとした。
「何笑ってんのさ」
『いやぁ…？私って愛されてるなぁ…と思って』
「好きじゃなかったら付き合ってないでしょ」
『ふふ、そうだね？』
.
.
.
落ち着いて、教室に戻ると何人か起き始めていた。全員が起きると、烏間先生とイリーナが入ってきた。
「君達には、納得出来ない事もあるかもしれん。しばらくは注目されて大変だと思うし、機密事項の口止め等も頼む事だろう。もちろん、出来る限り君達を守るが…俺から先に謝らせてくれ」
頭を下げた烏間先生に前原くんが声を掛ける。
「烏間先生、平気っスよ。俺等も上手いこと平穏に収まるように努力するから」
「烏間先生を困らせたくないしね」
「その代わり、みんなの希望があるんですが今日の椚ヶ丘の卒業式には出させてください。本校舎の皆との戦いの日々も殺せんせーと作った大事な思い出だから」
「…ああ。手配しよう、そのために俺はここにいるんだからな」
烏間先生がそう笑うと、磯貝くんが声を上げた。
「全員起立！！」
ｶﾞﾀｯと席を立った皆。
「「「「烏間先生、ビッチ先生
本当に色々教えて頂きありがとうございました！」」」」
皆の成長に笑顔になる。
『(成長したね、皆)』
「卒業式どこでやんだ？」
『学秀に聞いてみようか』
「親に制服持ってきて貰わねぇと」
『あ、一旦帰らないと』
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ゆあ(プロフ) - ミルメークさん» コメントありがとうございます！！妹ですか…、了解しました！落ち着いたら描きますのでお待ちください(*^^*) (3月30日 14時) (
レス) id: 055e3334f7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルメーク(プロフ) - 次は浅野くんの妹をイメージして作って欲しいです！ (3月14日 2時) (レス) id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
ミルメーク(プロフ) - お疲れ様でした！次回作も是非作って欲しいです！！！ (3月7日 22時) (レス) @page18 id: b3b06100e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - エリザベス四世さん» わざわざ長文でありがとうございます!!とってもモチベになります。後日談も出す予定なのでお待ちいただけますと幸いです!! (12月1日 7時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 莉星さん» ありがとうございます!!後日談も出す予定なのでお待ちいただけますと幸いです!! (12月1日 7時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年11月27日 22時
