マネージャーは猫が好き

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「ん？Aじゃん、なに？この前から見に来てるけど、マネージャーすんの？」

『今勧誘されてんの。そっか、矢巾はバレー部だったね……それなら入るのもいいかも…』




体育館の入口で会った
私の家のご近所さんである矢巾


引っ越してきてから仲良くしてる彼がいるのなら少し入ってみたい気もする




「Aちゃんっ！やっぱり来てくれたんだねっ！及川さん嬉しいよ！」




後ろから抱きつこうとする及川さんを避けて振り返る



『約束通り1週間は見学させて頂くことにしました！短い間ですがよろしくお願いします』




そして私は見学を許可してくださった主将さんにも挨拶をして監督さんの元へ行った




「あぁ、君が小谷さんだね？なんだか及川がしつこいようですまないね。見学は危なくないところなら基本的にどこでもいいからゆっくりしていくといいよ」




優しそうな人だ
ほんとによく許可してくれたよね……

及川さんの力なのかな？
いらないとこで発揮するもんじゃないよ



『ご親切にありがとうございます。
……あの、私見てるだけというのは本当に申し訳ないので、何かお手伝い出来ることとか、ないでしょうか私にできることなら何でもします』


「気にしなくてもいいのに……
……じゃあ、今二軍の選手のやっているドリンク作りを手伝ってくれないか？」


『分かりました！』




私はもう一度お礼を言って監督さんが指さした方にいる選手の元へ走った






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「…………で、粉を入れてあとは振るだけです」


『なるほど！これなら私でも出来そうですね。
……あの、私がこれやっておくので、練習に戻ってもらってもいいですよ？』


「いやいや！！俺たちもしますよ！」

「そーです！どうせ練習に戻ったって俺たち二軍ですし」



『……そうですか。
バレーってなんだか素敵なスポーツですね。みんなで協力して落とさないように上を見上げて動く球技。なんだか、頑張れって励まされてるみたいですね！下を向くなって！』

『確かに二軍のままじゃ面白くないかもしれません。頑張っても一軍には上がれないかもしれません……でも、それって頑張った人の言う言葉じゃないんですか？』

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