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伍拾弐話 ページ6

『………ここは一つ、私にお任せあれ』


「私は誰かに命令されるのは嫌いだが………お前の事は気に入っている。見届けよう」


フフ、無惨様に気に入って貰えた………ッ!


『ンン゛』


落ち着け、私。


私は親子の元へと歩みを進める。




『少しいいでしょうか?』


その場の全員が私へと振り向く。


『何をなされているのでしょうか?』


「ああ゛? 俺に指図するんじゃねぇよ゛ッ!!」


『………暴力はいけないですよ』


パシっと父親の拳を受け止める。


いくら男女差があるとはいえ、鬼殺隊最強の称号を貰う私に、一般男性が勝てるはずがない。


『もう一度聞きます、何をなされていたのですか?』


「ッチ、ただの穀潰しに説教をしていただけだ! よそ者は消え失せろッ!?」


少女をチラリと見る。


『それならば、この子を私にくれませんか?』


「はぁ゛? 何ほざきやがってるッ!」


『無論、タダとは言いませんよ』


私は微笑みながら、懐から封筒を差し出す。


それは、胡蝶姉妹に送るお土産代だ。


「なっ、こ、こんなに……ッ!?」


『家にある分は流石に持って来れませんが、それと引き換えにどうですか?』


お土産代と言っても、その額は一般庶民の給料何ヶ月分にも相当する。


「はんっ! 受け取ってやるよッ! ほら、さっさと持ってけ!!」


突き飛ばされた少女を受け止める。


父親と母親は、封筒の金を見ながらニヤニヤしている。


『痛かったよね……? ほら、怪我見せて』


「あっ………ありがとうございます」


本当に痛そう………早く怪我の手当をしてあげたい。


それにしても、勢いで少女を買ったは言いけども……どしよ?


「お前にしては中々だったぞ」


『む、無惨様………』


「それで、どうするんだ? お前は鬼殺隊としての仕事で屋敷には帰れないんだろう?」


痛い所つくなぁー!


だよね、蝶屋敷に住まわせて………いや、それは胡蝶姉妹に申し訳ない。


うーん、マジでどうする?


「あ、あの………!わ、私でよければ…その屋敷で働かせて貰えませんか?」


『あぅえ?』


「私、貴女に助けてもらったんです………そのお礼として、私をその屋敷で雇ってくれませんか……!」


『えっと…………じゃあよろしくね』


つまり、私のメイドさんってことだよね??


確かに私の屋敷は常日頃オープン状態だから、家に誰かいてくれるのは嬉しい。




…………師範、私は屋敷で少女を雇うことにしました。

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尊い - 続きが速く見たいです (2022年3月26日 23時) (レス) @page11 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 続きが気になるぅぅぅぅうぅぅう!!!!更新楽しみにしてます! (2022年3月18日 8時) (レス) @page11 id: 04c952a5b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わんフル | 作成日時:2022年2月22日 8時

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