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第279話:イメージ ページ43

テキパキ動いているように見えて完全に動揺しているらしく捗っていないので、お湯を沸かし、紅茶と、ちゃっかりお茶菓子を用意する母を手伝う。
私もあまり見たことがない母だ。


そして母の部屋に戻り、ベッドに2人して腰掛けて、熱い紅茶を一口。


「ふー……。……いつから?いつから付き合ってたの?」


「えっと、体育祭の日からだから、2週間とちょっとくらいかな。」


「2週間前……ああ……、そう言えばあなたその辺から髪型とか変えたり、色々してたかも。
締切直前でバタバタしてて気付けなかった……」


「そうだね、忙しそうだったから、私もいつ言おうか迷ってて。
あっ、バスケ部に入ったのも、その人から勧誘されたからなの。
バスケ部の主将で、テツ君のチームメイトだよ。」


「それはそれは……お世話になってるのね……」


情報を捌き切れないらしく、相槌が変になっている。


「どんな子?」


「ええっと、同い年で……あっ、生徒会長だよ。生徒会で初めて喋ったのが勧誘されたきっかけで……。

ずっと学年一位を取り続けてるくらい頭がよくて、帝光中のバスケ部って凄く強いんだけど、その主将になるくらいバスケが上手くて、というかバスケに限らずなんでもできて、努力家で、誰からも人望が厚い人。

なんか…不思議なオーラ?、風格と存在感がある人で……、お家が大きいらしいからなのかな、立ち居振る舞いにも常に品があるというか、洗練されてる感じがあって。
本当に中学生なのか疑うくらい、いつでも優しくて、スマートなんだよ。

あと、偶に見とれちゃうくらい、すごく綺麗で、かっこいい人。」


途中までうんうんと頷きながら母は聞いていたのだけど、最後の方は呆気に取られていた。

無理もない。赤司さんが、嘘かと思うくらい設定が盛り盛りでハイスペックすぎるのだ。


「……王子様なの……?」


「多分ちがう、」


多分。

母が出した赤司さん像の解釈に思わず笑ってしまった。

実は遠い国の王子で……と言われても赤司さんなら、とは思わなくもないけど。
ていうか似合う。似合いすぎて冗談に聞こえない。


「だって聞けば聞くほど……その王子様をどうやって射止めたの…?」


「それは私にもさっぱり……」


王子様で定着してしまった。
私の彼のイメージは王子というよりは王様…いや、皇帝……なのだけれど、この紹介の段階で親に余計な悪印象(?)を持たせてびびらせるのはよくないだろう。
ということでこのまま王子様イメージでいく。

第280話:王子→←第278話:相談



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白虎 - 赤司くんはやっぱりカッコイイですね〜 (7月21日 10時) (レス) id: eab1ac402f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mae | 作成日時:2022年4月19日 19時

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