いずれ地獄でお会いしましょう【へし切長谷部】

話 ページ23

長谷部side

「話とはなんだ、手短に済ませろ」

久しぶりに主との再会を果たしたというのに
目の前にいるこいつに邪魔をされた


「せっかちだなぁ…」

何を言う、俺は一分一秒でも
主の傍に居たいというのに


「何で刺したの、歌仙君のこと」


「邪魔だからに決まっている」

俺の主に抱きついて…


主もなぜ身を許す

「もし、主にも刺さってたらどうする気だったの」

やつは手入れをすれば治るだろう

だが、主は俺ら付喪神とは違い人間だ
取り返しのつかないことになる

「俺が主を傷つけるわけないだろ」

当たり前なことを質問してきやがって

「用件はそれだけか」

「いや、今のは雑談ってとこかな」


怪しく笑う光忠


「貴様…」


「僕、主に言ったんだ…好きだって」


あぁ…こいつは
そういう奴だった

普段は甘い仮面を被り
裏で心を操っていた

主の信用を買うために

「けど、僕も男だからさ我慢できなかったなぁ」

納得いかないような顔をする光忠


「主のファースト僕が奪った」

「は…？」

何を言っているのだこいつは

「唇…柔らかったよ」

自身の唇を触り
その時の感触を思い出しているのか
光忠は嬉しそうにしている


「残念だったね長谷部君」


「…っ」


「さっきも主は僕に助けを求めたんだ」

言葉が詰まる

「長谷部君が怖いんだって」

主…なぜ
なぜっ

こいつを選んだんですか

「主に一生口聞いて貰えなくなるんじゃない？」

いやだ…いやだっ…いやだいやだいやだ

「この本丸にはもう居場所はないんだよ」

うるさいっ
黙れ…主はそんなことしない

いつでも俺を甘やかしてくれて
俺を大事にしてきた

俺は主のお気に入りなんだ
だから修行も…っ

「あぁ…可哀想に
でも仕方ないよね？自分が招いた結果だよ」

俺は悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない

主…主主主主主主主主主っ！！！

貴方に会って確かめたい


俺を捨てたりしませんよネ？？

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