第七十一話 ページ22
「はい、お前ら席つけー」
結局お昼あとの授業もろくに集中できないまま、放課後間際になってしまった。
放課後間際、一日の最後の授業、つまりHR。
そこでまた笹塚先生と会わなきゃいけないと気づいた瞬間、焦りと緊張で授業どころじゃなくなったのだ。
あーぁ、家に帰ったらちゃんと復習しないと……中間考査も近いのに。
憂鬱な気分を押し隠して、先生のほうをあえて見ないようにする。
だってこれ絶対、目があったらまずいパターンだ。
「来週から中間が始まるからな、楽しい楽しいお勉強タイムだ、頑張れよ」
そう何気なく告げた先生に降りかかる、クラス中のブーイング。
先生贔屓の女子でさえ、ものすごい剣幕で先生にブーイングを立てている。中指突き立ててる人もいる。下品な。
成程、テストと先生だったらテストを取るのか。いろんな意味で。
「お前らブーイングしてっけどな、先生だって大変なんだぞ。 お前らのレベルに見合った問題を探して作って、異常ないか確認する作業ってかなり大変だからな」
「でもほとんどネットとかで借りてちょっと変えてるだけですよね」
「…………まぁ」
「詐欺だ！」
再びブーイング。
先生は恨めし気に私を睨んできたが、私は目を反らして舌を出す。
案外そういうのは多いらしい。海外でも、ネットの上のテストを丸ごと借りるとか普通にあるそうだ。
「……ったく、期末とかに比べたら全然範囲小せぇだろうが、いちいち文句言うな。 何年学生やってんだ」
「センセー、でもやりたくないもんはやりたくないよ！」
「お前ら今はそういうけどな、数年経ったら「学生の頃が一番楽だった」って思うからな、本当に」
「それよく聞くけど、俺らは俺らなりに頑張っているんだよ！」
そーだそーだ、とこれ以上ないほどの一体感を出す私のクラス。
そんなクラス、私は結構好きですけどもね。
でもそろそろ煩いし、隣のクラスにも響いているだろうから私が助け舟を出す。
腐っても委員長ですし。
「範囲内で分かんなかったところがあったら、私に聞けばいいから」
溜息交じりにそう言うと、ブーイングは一気に止み代わりに歓声が上がる。
どうしよう、どっちにしろ他のクラスに迷惑な煩さだ。
まぁ、何を言ってもこうやって慕われているときが実は一番安心したりするんだよね。
自分は誰かに必要と思われてるんだな、って実感できる感じで。利用されてるだけかもしれないけど。
「あ、そうだ邦月。 お前あとで指導室な」
ふぁっきん。
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始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - ayakaさん» Rの要素ございました？ (2020年6月25日 14時) (
レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
ayaka - [R]つけてください (2020年6月24日 20時) (レス) id: 6bf9ec98ce (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - ゆうきさん» あぁああうれしいです！全力できゅんっと来るような描写をさせていただきます…無駄に多く長い小説をすべて読んでいただき感激のあまり…いや本当に感激です！（語彙力が足りない）ありがとうございます、頑張らせていただきます！！ (2017年6月25日 13時) (レス) id: d48db6c0c1 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - いか糖さん» 本当に長くなりそうなので飽きないって言ってくださってうれしいです……！ワンパターン・テンプレばかりの小説だというのにそんなことを言って下さるなんて…！頑張ります！！ (2017年6月25日 13時) (レス) id: d48db6c0c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - コメント失礼します！先生かっこよすぎませんか！？一話から続けて読んでいますが、先生の一つ一つの動作にキュンキュンさせられてます！こんな先生本当にいたらいいのにな…更新がんばってください！楽しみにしています！ (2017年6月11日 15時) (レス) id: 6c9139a3b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧ | 作者ホームページ：
作成日時：2014年11月14日 20時
