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story37*国木田さんの誤解 ページ42

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国木田さんは無言で私の目を見つめ返した。



「あ、あの……国木田さん、遅れてすみません」



ビクビクしてしまうけど、悪いのは私の方。


近づいて、しっかりと頭を下げた。しっかりとした挨拶と謝罪は社会人の基本なのだと、昔どこかで聞いたことがある。



「A」


「は、はい!」



厳しい声で名前を呼ばれ、恐縮する。


しかし、次に降ってきた言葉は予想と全く異なるものだった。



「そんなに申し訳なさそうにするな。確かに遅刻は褒められたものではないが、今回は太宰にも非がある」


「……へ?」


「昨夜、飲まされたのだろう? あの唐変木は何をやってるんだか……」



何を言っているのか理解出来ずに目を丸くする私に、国木田さんはそう答えてくれた。


どうやら国木田さんの中で、私は昨日太宰さんに無理矢理飲まされて潰れたせいで遅刻したと思われているらしい。



「ち、違いますっ! 太宰さんに飲まされたんじゃなくて、その、自分で飲んで……」


「太宰なんぞ庇わなくてもいい。ほら、体調が回復したならすぐに仕事につけ。午前の分を取り返さないと帰れないぞ」


「いえ、その、あの……!」



私の必死の弁解も聞き入れてもらえず、国木田さんはまた資料に目を通し始めてしまった。その横で敦くんが苦笑を浮かべている。



(太宰さんに申し訳ないことをしてしまった……)



多分、先に起きた太宰さんが私を気遣って寝かせといてくれたんだろう。そして私が怒られないように国木田さんや社長に嘘をついてくれたんだ。



「謝りたいけど……」



その太宰さんは、当然のごとく社にいない。


入水してるのか、美人さんを捕まえてるのか、どこかでお仕事をさぼっているのか……


分からないけど、太宰さんを探すためにこれ以上仕事を遅らせるのは探偵社員として失格だ。優先順位を考えなければならない。



「……よし。ここは太宰さんのご好意に甘えて、今は仕事に集中しよう」



太宰さんならもしかしたら終業までに社に顔を出すかもしれない。そうでなくても、夜になれば寮で必ず会える。


そう確信を持ち、私は机にまとめられた資料に目を通し始めた。



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鈴蘭(プロフ) - ウナさん» 私も書いててひえええってなってます笑(?) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - みそしる大臣さん» そんなドキドキをお届けできているなんて嬉しい限りです(^^) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - SAKA0829093さん» ありがとうございます!ダラダラ更新で本当すみません… (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - もうヤバイですマジでもうヤバイですよ!!!!ひええええってなります(?) (2019年4月3日 19時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - 夢主より僕の方が早くキュン死にしそうだ…心臓が持たない! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年5月25日 1時

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