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story31*最上級の感謝を ページ36

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1度心に決めてしまえば、そこからもううだうだすることは無かった。


こんなかっこいい太宰さんの隣を歩いていて釣り合う女の子なんて早々いないんだからら、せめて自信を持ってよう。


そんなことを思い、ずっと普段通りを頑張って歩き回った。




「さて、そろそろ帰ろうか」


「え? もうですか?」




ぱっと出てきた言葉に、慌てて口を噤む。


太宰さんの方に視線をやれば、ちょっと驚いたような顔を見せたが、すぐにいつもの人の悪い笑みに戻った。




「まだまだ私とデートしてたい?」


「い、いえっ! そういう訳では…………無いことも、無いんですけど」




恥ずかしくなって俯きながらも、「まだ帰りたくない」という意思を匂わせてみた。


私の珍しい言動に、案の定太宰さんはビックリしている様子。




「誠に嬉しいお誘いだけど……矢張り、今日はもう帰ろう」


「え?」


「家で、二人で飲もうよ」




その言葉に、今度は私がビックリ仰天。


確かに太宰さんがお酒を飲んでいるのはよく見るし、家にはたくさんの種類のお酒がある。けど、一緒に飲もうと言われたことは無かったのだ。




「太宰さん、それって」


「ずっと誘おうと思ってたのだよ? けど、君はお酒に強そうなタイプには見えないし、仕事が忙しくてゆっくりする時間が取れなかったしね」




貴方仕事してないでしょう、と言いそうになったが、やめておく。



太宰さんの言葉が、すごく嬉しかったから。



私は二十歳になって当然もう大人だけど、周りからは子供っぽいとかもっと若く見えるとかよく言われていた。


飲みに誘ってくれるなんて、大人と認めてくれたみたいで嬉しい!!




「勿論、お供します! 帰りましょう太宰さん!」


「あはは、ヒールで走ると危ないよ」




途端にテンションが上がった私に、流石の太宰さんも苦笑いをしている。



まだまだ中に入ってくる人の多い、ショッピングモールの出入り口。


そこまで小走りで行くと、私はクルリと振り返った。そして、先程太宰さんに買ってもらったばかりのワンピースの裾を掴む。




「太宰さん、ありがとうございました」




にっこりと微笑んで、私の中の最上級の感謝を言葉にする。


太宰さんも、嬉しそうに微笑む。




「君が楽しそうで、何よりだよ」




私と太宰さんは、お酒と少量のおつまみを買って社員寮へと戻って行った。



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鈴蘭(プロフ) - ウナさん» 私も書いててひえええってなってます笑(?) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - みそしる大臣さん» そんなドキドキをお届けできているなんて嬉しい限りです(^^) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - SAKA0829093さん» ありがとうございます!ダラダラ更新で本当すみません… (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - もうヤバイですマジでもうヤバイですよ!!!!ひええええってなります(?) (2019年4月3日 19時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - 夢主より僕の方が早くキュン死にしそうだ…心臓が持たない! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年5月25日 1時

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