馬鹿みたいに、好き。

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Side of Mizuki




『あとどれくらい？』


「あと〜………10分かな」


『………………分かった』




ベランダに出てAが洗濯してるのを


ソファに座ってただ眺める俺。


一生懸命せっせと作業する姿は


可愛くて確かにずーっと眺めてられるけど


………やっぱりつまんない。


早く戻ってきてくれたらいいのに。


ぼーっと眺めてるといつの間にか終わってたらしく


俺のそばまで来てたA。


むにっ、とほっぺを摘まれる。


あのな、なんて怒ろうと振り返ったのに


ニコニコしながら瑞稀のほっぺ柔らかいよねって


可愛い顔するから、怒る気なんて失せて。




「瑞稀のほっぺ好き」




とかまた可愛いこと言うから、俺の負け。




『…………ほっぺだけ？』


「ふふ、どうでしょう(笑)」




結局、その悪戯っぽい笑顔も好きなわけで。


いつもみたいに1人で勝手に


彼女に振り回される。





『とりあえずカゴ置いてこっち来いよ』




こんなに近くにいるのに


くっつけないとかありえない。


Aに向かって腕を広げると


ふふっと小さく笑いながら俺の前に座り込むから


ぎゅっと抱き寄せてやる。




『……………落ち着く』


「私も、瑞稀の匂いに包まれるから


こうしとくの好き」


『洗剤とかAも一緒じゃん』


「んー、でもちょっと違うの(笑)」


『ふーん…』





良くわかんないけど


Aが嬉しそうなら、それでいいか。






＿＿ Addiction 03 : 甘い日常 Fin.






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