４５話 ページ6
あれから月日が長れ
「えー明日から夏休みだが」
『暑……』
蒸し暑い体育館
「だらけることのないように、そして交通事故等には気をつけるように以上」
夏服を着た生徒達
『(もう夏休みか)』
高校に入って初めての夏が来た
……
今日も部活を終え、帰る
私は正式にバレー部に入部した
「夏休みか」
隣には国見がいる
「夏合宿あるらしいよ」
『私参加出来ないって言ってある』
「マジか、なんで？」
『ばあちゃん家、一人で埼玉で住んでんの、毎年手伝いとか顔見に行くため行ってんの』
「そういうこと」
たわいのない話
『……』
夏……か
『あのさ国見』
「ん？」
いつもの日常になりつつある、国見と2人で帰る帰り道
『国見って生きてるって感じることある……？』
いきなり何を言っているのか自分でも分からない。ただ、もうすぐ国見が死んだあの日が来るということだけは分かっていた
「生きてるか……」
『……』
「正直俺は今も生きてんのか死んでんのかよく分からない」
『！……』
「ふと、思うんだよ。俺って生きてんのかなって」
本当は死んでいてこれは夢なんじゃないかとか
国見は話す
｢不意に思うことない？そういうこと」
いつもの調子て話す国見だが、さっき言った言葉が的をえてる節があり少し動揺する
「でもさ」
『？』
「バレーしたり、先輩や金田一とかと馬鹿やってる時、すげー生きてるな俺って思う」
『！……』
「瀬良とこうやって仲良くなって話せてることもそうだけど、これがしあわせなのかもなって」
『……』
穏やかな顔で言う国見の横顔を見て心臓がトクンと鳴った。最近多いこの感覚……心臓が温かくトクンと鳴る、聞こえるんじゃないかってくらい早くなる時もある
『(いつも感じるこの感覚はなんなのだろうか……)』
日が長くなってきた今、それでも空はいつも以上に赤く光っているように思えた
この国見の発言以降、夏休みに入り、暑い中マネ業に勤しむ日々が続き、すっかりあの日の夏のことなんて忘れていた
「明日から合宿だが……」
「瀬良は参加しないんだったよな」
「え？瀬良ちゃん参加しないの？」
『埼玉にいるばあちゃん家に毎年行ってて、一人暮らしなので』
「あーそれは心配だし、行ってあげないとね」
「残念だな」
「まぁ、仕方ない」
夏休み初盤、明日私は埼玉へ行く
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無気力boy(プロフ) - ユリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉感謝しかないです(´ｰ｀) (2020年6月28日 22時) (
レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 不思議涙余韻に浸ってました。とても感動しました (2020年6月27日 22時) (レス) id: 34d527f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございますm(*_ _)mそう言っていただけるとすごく嬉しく励みになります……！最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年4月1日 13時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - 凄くいいお話でした。 (2019年4月1日 11時) (レス) id: 269ec57400 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - カメックスさん» コメントありがとうございます。表情につきましては潰される直前なのですが、こればかりは僕の文才力の無さですね……ご指摘ありがとうございますm(*_ _)m今後の参考になります。最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年1月13日 5時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
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