34:もう一緒にはいられない ページ34
目が覚めた。
「Aー起きなよ…。」
私を抱きしめながら寝る君は、とても冷たかった…。
「嘘…、ねぇA!!起きてよ!!ねぇ!!」
ダメだ…心臓…
「止まってる…。」
受け入れたくないけど…。そうするしかないんだ…。冷静にならなきゃ…。先生や看護師さんを呼んで、もう一度見てもらったけど…ダメだった…。
「そんな…。」
「でも、太宰さん…彼女の顔を見てください。」
そう言われて見たら…
「ズルいよ君は…。」
死んじゃったのに…どうして幸せそうなの?なんで少しだけ笑ってるの?
その微笑みはいつものヘラヘラとしたときのへらりとした笑顔じゃなくて…、私だけに見せる…私だけの笑顔だった。
「Aのバカ…。」
まず、社長と与謝野さんに連絡を入れる。2人ともすぐに来て彼女を見ると泣き出した。
「2人とも…ありがとうございます。」
正直私も心の整理がついていない。けれど…一つだけ決めていた。
絶対泣かないって…。
その後、他の探偵社のみんなに伝えるとボロボロと泣いた。今も彼女が起きて「太宰くん」と呼んでくれるような気がした…。
「さよなら…A…。」
最期に冷たくなったフランス人形のような綺麗な桜色の唇に、自分の唇をそっと重ねた。
「全く…ホントにフランス人形になっちゃったじゃん…。」
美しくて綺麗なフランス人形…それは君にピッタリな…君のための言葉だね。
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人生楽しんだもん勝ち - めちゃくちゃ泣きました、こんなに泣いたのは久しぶりでした。素敵な作品をありがとうございます。 (2021年8月3日 14時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
シュメール人 - なんか、、やばい、、、、、 (2021年5月18日 1時) (レス) id: b636df43a5 (このIDを非表示/違反報告)
星 - コメント失礼します。凄く感動しました。素晴らしい作品を有難うございます。 (2020年5月4日 18時) (レス) id: 43b5f5b23e (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 占ツクみて何年も経ちますがこんなに泣いたの初めてです…最高の作品でした!!本当にありがとうございました。 (2020年5月3日 23時) (レス) id: 0ebbee04e8 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 泣きすぎてやばいです!呼んでいた1時間があっという間でした!本当にありがとうございました! (2020年1月4日 2時) (レス) id: 29d08050fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月6日 2時