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《...ほんとなんなのよその態度は客をなんだと思っているの!!あんたみたいな女は、社会のクズよ。日本の恥よ。》
「申し訳ございません。以後気おつけます。」
言うだけ言ってスッキリとしたのか、会計を済ませ店のドアから出ていく女性のお客様。
また、お客様を怒らせてしまった。
レジ前で怒られるのはもう何度目だろうか。
このカフェで働いてまだ3ヶ月だと言うのに。
「Aちゃんは悪くないんだから。気を落とさないで、、」
もう疲れてるだろうから先に上がりな、と店長からの優しさをいただいてバイトの制服から着替える。
人間誰しも。目立つ人間とそう出ない人間がいる。
私はその前者。良くも悪くも目立ってしまう。
仕事に関して言えば自分はできる方だと思うけれど、やはり変に目立ってしまい、
理不尽なことでさっきみたいに怒鳴られることも多々多い。
兄もそれで苦労しているから、私も自分で理解はしているつもり。
けれど怒られることは何度受けてもなれないことで、いつも裏口を出た瞬間に目にたくさんの水滴が溜まってしまう。
「あぁ。きょうも...っ。なんでこんな人間なんだろう。。」
その場にうずくまり、涙を必死にがまんする。泣いているとお兄ちゃんは心配するから。
新宿のきらびやかなネオンの光がたくさん輝
く。
私はこの店の裏口の方がお似合いだ。
あんな光の中は眩しすぎる。
すると見慣れた人影が眩しい光からやってくる。
「おやおや。また今日も怒られてしまったのかい?Aちゃん。」
「あ、寂雷先生。。」
「綺麗な可愛らしい顔に涙は似合わないよ。」
私と同じようにしゃがみこんで、
綺麗な細い先生の指が私の涙を拭う。
「今日もよく頑張ったね。さぁ、一緒に帰ろうか。早くしないと独歩くんも心配するよ。」
そう言って私に向かって手を差し伸べる先生。
お兄ちゃんが通う気持ちがすごくわかる気がする。
「ありがとうございます。」
そう言って先生の手をとると、寂雷先生は優しく微笑んでそのまま手を繋いでくれた。
その手はとってもあったかくて、また目に暖かいものが溜まってしまうのだった。
そう。ここはシンジュク。今から始まるのは
麻天狼の観音坂独歩の妹
観音坂 Aの物語
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pon(プロフ) - 最初の方の#2ページの気をつけますのとこが気おつけますになってるのがちょっと気になります… (2023年1月31日 18時) (レス) @page2 id: 62692fc6b2 (このIDを非表示/違反報告)
観原G佳(プロフ) - とても面白かったです!続きがどうなるのか見てみたいので、続編書いて欲しいです!m(_ _)m これからも頑張ってください! (2019年10月18日 19時) (レス) id: 9e096c4fd1 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる。(プロフ) - いまづきさん» コメントありがとうございます(><)私もどうなるかドキドキしながら書いてます!!これからもよんでいただいたらうれしいです!!よろしくお願いします(*´ч ` *) (2018年12月8日 0時) (レス) id: 27f33b0843 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる。(プロフ) - 聖亜@麻天狼 division 推さん» 大変お待たせしてしまい申し訳ございません(;_;)これからはこまめに頑張りますね!!これからも応援の程よろしくお願いします! (2018年12月8日 0時) (レス) id: 27f33b0843 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる。(プロフ) - 朧流水斬さん» コメントありがとうございます!!これからもゆっくりになってしまうと思いますがたのしくかいていきたいとおもいます(><) (2018年12月8日 0時) (レス) id: 27f33b0843 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるはる。 | 作成日時:2018年6月21日 0時