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重い古びた教会の扉を開くと君はいつものようにそこに居た。
｢渉くん…？｣
その君の姿が何だかいつもより儚げに見えて、思わず俺は君を抱きしめていた。
｢うわっ！？どうしたの渉くん…今日なんか変だよ？｣
｢…村のやつが｣
｢え？｣
｢今日村のやつが来て、もうAには会うなって｣
｢俺、そんなの嫌だ…｣となんとも弱々しく零すと彼女は一言だけ呟く。
｢じゃあ、お祈りしよっか｣
+++
｢お茶好きの神様に祈りを捧げる方法はただ一つ、お茶会を開くことです｣
そう宣言した君はあの何よりも高潔で、神聖な姿に見える。｢では、｣と君が差し出すティーカップに顔を近付けると初めて嗅ぐようななんとも言えないいい香りのする湯気がそこから立ち上っていた。
その香りに誘われるように、一口紅茶を口に含む。
君の瞳がきらり、と光る。
その瞬間、今まで俺を支配してきた何がが一瞬でがらりと崩れさる感覚に襲われた。大嫌いな日常もどこかに吹き飛んでしまうような気がする。
今俺の中にあるのは愛しい君と過ごせる茶会のことだけ。どこか夢心地でただただそれを楽しむだけ＿＿
+++
ようやく君が堕ちてきた。
私の邪魔をしようとしたあいつらも上手く役立ってくれた。
神様はやっぱり私の願いを叶えてくれる。
その光に照らされてきらきら光る髪も、少しだけ日に焼けた肌も、宝石みたいにきらきらする瞳も、全てが全て、私のもの。
さあ、君が朽ちるその時まで続く狂ったお茶会の始まりだ＿＿
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なのなの-VII(プロフ) - 以前から気になっていたのですが、時間がなく、やっと拝見させていただくことができました。私の少ない語彙力では、気持ちを全て伝えることができないことが悔しいです。なので、一言だけ。とても、素晴らしかったです。 (2019年12月9日 23時) (
レス) id: 3d69e77dfd (このIDを非表示/違反報告)
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