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くるりと方向転換し、彼らを視界に入れる。なんだこの顔面偏差値の高いグループは。キラキラして眩しい、なんて目を細めていると坂田が私の手を引いた。途端に香る懐かしい香り。
「ごめん、2人で話したいから出てって」
なんとまぁ我儘な。しかし、3人は坂田の我儘に慣れているのか、ため息をつき部屋から出て行った…ところでハッとした。なんで私坂田に抱きしめられたまま突っ立ってんの！？
「ちょ、離して…っ」
「いやや、絶対離さん」
震え声でそう言った坂田に、私の動きはピタリと止まった。なんでちょっと泣きそうなの…
「あの時、Aが被せて言われへんかった言葉言わせて」
頬を赤く染めた坂田の顔がフラッシュバックする。途端に怖くなった。結婚したって報告でもされるのかな。久しぶりに会えて弾んだ心が一気に沈んだ。
「…聞きたく、ない」
「それでも聞いて。Aに言わな、俺が終わらせられへんから」
そう言って坂田は抱きしめていた手を解き、私と向き合った。あぁ、怖い。何を言われるんだろう。
……怖いなぁ、
「A、あのな…俺Aのことが好き。やから付き合ってください」
…はい？
「え？結婚は！？」
「もうそこいくん！？」
「違う！結婚しましたっていう、報告かと…っ」
なんだもう、私の勘違い…？力が抜けてぺたんと座り込む。そして顔を覆った。私は一体何に怖がっていたんだ…
「A…？」
「あの時もそれ言おうとしてたの？」
「うん。Aに遮られたけど、」
__やっと言えた、__そう言って泣きながら笑う坂田に、閉まっていた想いがどんどん溢れ出す。
「私も好き。坂田が好き！！私で良ければ、付き合ってくださ…っ」
言い終える前に坂田に抱きしめられる。
「好きだよ、坂田」
「俺も」
お互いの唇が触れそうになったその時、バンッ！と扉が開いて志麻さんが入ってきた。__あ、やべ__と言って閉めてくれたが、時すでに遅し。__もう！まーしぃ！__と怒鳴りに行く坂田。どうやらドアの隙間からうらたぬきさんとセンラさんも見ていたようで、坂田の怒る声が更に大きくなった。
それに笑いながら、私は駆け寄る。
色のない世界を変えてくれた、坂田の元へ。
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なのなの-VII(プロフ) - 以前から気になっていたのですが、時間がなく、やっと拝見させていただくことができました。私の少ない語彙力では、気持ちを全て伝えることができないことが悔しいです。なので、一言だけ。とても、素晴らしかったです。 (2019年12月9日 23時) (
レス) id: 3d69e77dfd (このIDを非表示/違反報告)
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