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騒がしい二人がいなくなると一気に静かになったように思う……
シーーーーン……
さっきまですごく騒がしかったのにこの屋敷には誰もいないのかな……?
開けっ放しの襖から廊下に出て見渡すけど
やっぱり誰もいない……
『トイレ行きたいのに……』
山崎さんがすぐ来てくれると思って我慢していた尿意は膀胱が破裂寸前……
どうしよう……
このまま漏らすわけには絶対いけない!
山崎さんには待っててって言われたけどしょうがないよね……
私は廊下を進みトイレを探すことにした
スッ……
『ちがう……』
スッ……
『ここもちがう……』
スッ
『!!!!!』
「!!!!!」
襖を開けた瞬間驚いた……
オレンジ色のアフロヘアーの男の人がいたから。
『あ、あの……お手洗いはどちらにありますか…?』
「………………」
男の人はボーっと立ってポカーンとしてる……
えっ、これ人形なのかな……でもさっき動いてたよね
『あの……お手洗いを教えてほしくて……もう膀胱が限界で』
そういうとピン!ときたような動きをしてノートに何やら書き始めたアフロヘアーさん……
『えっと!だから早くトイレ……』
「廁ならこっちですZ 案内しますZ」
アフロヘアーさんが見せてきたノートにそう書かれていた……
『えっ?!あの……お、お願いします!』
私がそういうと頷いて案内してくれたアフロヘアーさんのおかげで無事に用が足せた…
お礼をもう一度言おうと思ったけどもうアフロヘアーさんはいなくなっていた……
『スッキリしたけど……今度はさっきの部屋がわからなくなっちゃったな……どうしよう』
右往左往するも全然たどり着けない……
カチャカチャ……
『ん!何かの音がする……』
台所らしき所から音がする!もしかしたら人がいるのかもしれない!
『あの……すみません!!』
「ッ!?!!」
『ギ…キャアァアアアアァア!!』
そこにいたのは全裸で
右手に包丁、左手にコンニャクを持つ
ムキムキのゴリラだった……
ドンッ!ガラガラガッシャーーンッッッ!!!!
ムキムキのコンニャクゴリラの衝撃に私は後ろに倒れてしまい調理器具の棚に突っ込んでしまった
「えっ!ちょっ!大丈夫ですか?!?おーい!おーーい!」
ムキムキゴリラが近寄るけど打ち所が悪かったみたいで意識が遠退いていった……
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作者名:Zoo | 作成日時:2020年5月14日 22時