17 ページ17
チュンチュン……
『寒っ……ってか沖田さんいないじゃん……』
明日の5時に道場の前に来い。
昨日確かにそう言っていた人が明らかにいない。
「んっ?えっ……Aちゃん??どうしたのこんな朝早くに……」
『あっ!山崎さん!あの実は……』
私は昨日悪魔と結んだダイエット契約を話した
「沖田隊長……まだ寝てるよ?;;あの人がこんな朝早く起きるわけないよー」
『そんな……ううッ……』
やはりおちょくられてる……む、むかつく……
でも怒ったら倍返しされそうだし……
「良かったら一緒に素振りでもする?俺みたいな地味なモブキャラで良かったらだけど……」
『えっ!良いんですか?!モブ…あっ山崎さん!』
「今一瞬モブって言った?!……まっ、見ててよAちゃん♪まず刀はこう持ちますっ!」
そこから山崎さんの素振りレッスンが始まった
「いち!に!さん!し!」
『いち!に!さん!し!』
「Aちゃん芯が通ってて良い振り方してるけど、経験者とかなの?」
『えっ!?そんな普通の一般人で……部活と言えばバドミントンしか……』
「ミントン仲間!!!?」
『えっ?!』
「俺もバドミントン大好きなんだ!前はよく刀じゃなくラケット素振りしてたんだけどねぇ!ちょっとぉーお姉さんなんか山崎兄さんと気が合うんじゃ……」
「おい!何、朝からイチャこいてんだテメーら。」
「ふっ、副長ぉ!!」
振り向くと着流し姿の土方さんが目を擦りながらタバコをふかしていた。
『おはようございます!土方さん!』
「おう。おはよーさん!んで、なにしてんだ?女中の仕事は7時からだろ?」
『山崎さんに素振りを教えてもらってま…「あ゛ぁ?!おい山崎ィ!」
「ヒィッ…な、なんですか?!」
「おめー先月の報告書まだ上がってきてねーぞ?素振りしてる暇あんなら……」
「わわわ、わっかりましたーー!!!今ちょうど提出しようと思ってたんだよね!じゃ、そういうことでAちゃん!素振り頑張って!」
『あっ、山崎さん!ありがとうございました!』
一目散にどこかへ向かう山崎さんにお礼をいうとこっちを見ずに手を振って消えてった。
125人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Zoo | 作成日時:2020年5月14日 22時