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タンッ!……
土方さんを背にまっすぐ廊下を歩いてると襖が勢いよく開いた……そこには
『……!!!』
「お前ェは……ちょっとふっくらしてるなんてレベルじゃねぇですぜィ……」
『き、聞いてたんですか……沖田さん…』
「総悟さまって呼べって言ったじゃねーか。死にてぇみてェだなー」
『!!!……そ、総悟さま……私と土方さんの会話を聞いてたんですか……総悟さま……』
「土方のヤロー、女になったとき自分だけデブだったもんだからデブの女に優しいんだろーけどなァ……」
『女になった時とは?』
「天人の仕業でなァ……まぁ色々あったんでィ!ちなみに俺ァは女になってもめちゃめちゃ可愛い。」
『へー……色々あったんですね……確かに総悟さま可愛い顔してますもんね!!(性格はだいぶヤバイですけど…)』
「ゥるせェ……!///俺が可愛い話は聞き飽きた……
痩せてェのかどうかのかって聞いてんだァ…!!さっさと答えなせィ!こんなにブクブク太りやがってー!」
『!!!!!』
そのセリフはここにくる前に聞いた言葉…
同棲していた彼氏が私に向けて言った言葉…
「はっ!?お、おい!何、泣いてんでィ……;」
『うッ……く、く、悔しいんで……す!』
「……じゃあどうすんだよ」
『や、痩せたい……!痩せます!!』
私が言うと沖田さん(総悟さま)は柔らかく微笑んだ……いつもこんな優しい顔してくれてたら怖くないのに……
と、思ったのも束の間。
めちゃめちゃ歯茎出して
充血したギンギンの目を見開いてこっち見ながら
ケタケタ笑ってるゥウウウ
『……こわすぎ』
どうしてこの人の前で痩せたいなんて言ったのか私は後悔しまくったのだった……
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作者名:Zoo | 作成日時:2020年5月14日 22時