10人目は頑張り屋さん4

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田中樹side



本番を2日後に控え
少年たちの稽古もいよいよ大詰め。


なんだけど...

ここ数日、なんかAの様子がおかしい気がする。



稽古中、2〜3時間に一回、
小さなポーチと水を持って慌てて稽古場を出て行き
数分するとすごく安心したように戻ってくる。



最初は女の子の日なのかな？とか
体調が良くないのかな？とか
いろいろ考えてみたんだけど
やっぱり普通じゃない気がして...


でも本人に聞くのはなんだか忍びないから
とりあえずしょっぴーに聞いてみた。




『ねぇ、しょっぴー！』



翔「なに？」



『なんかAの様子おかしくない？』



翔「え？そうなの！？」




『いや、なんか稽古抜ける回数多くない？
太るって言ってたのに、なんか痩せてきてるし...』




翔「あー...確かに最近抜けること多いな。
兼任していた頃は、抜けることなんて日常茶飯事だったし、全然気にしてなかったわ。」




『Aに聞いてみてよ。
多分、俺よりもしょっぴーから聞いた方が
言いやすいと思うし。』




翔「え？そう？
樹だって、プライベートで遊びに行ったりしてんだろ？」




『いや、それとこれじゃ話が違うよ笑
メンバーから言われた方が絶対いいって。』





翔「そうなの？
まぁいいや。じゃあ聞いてくるわ。」




なんてAのところに向かうしょっぴーだけど
疲れているのかボーとしているAは
しょっぴーの存在に気がついていない。




大我「Aさ、最近寝てないんじゃね？」




なんて背後からの声にビックリする俺のことなんて
気にする素振りを見せず
ただ心配そうにAのことを見るきょも。



『寝てないの？』




大我「いや、分かんないけど...」




『...マンズ兄さんたちが何も言わないんだから
大丈夫ってことなのかな？』




大我「まぁそうだよね。
いち早く異変に気がつく人たちだもんね。」




『そういえばHiHiの橋本涼と作間龍斗が
年内いっぱい活動自粛らしいよ。』




高地「え？そうなの？」




『らしい。なんかヤバめのプラベ写真がネットに
出回っちゃったみたい。』




高地「じゃあ年内は3人で続けるんだ。」




『そうみたい。
事務所スタッフが3人に休止してもいいよって
言ったらしいけど、3人がAと約束したからって
活動継続を希望したらしい。』




高地「...情報知り過ぎているのも辛いよな。」





『俺だって知りたくなかったよ。
でも昨日、事務所でスタッフが話しているのを聞いちゃって...』

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