10人目は頑張り屋さん4

苦しみ ページ26

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あの日から3日が経った。


今日も少年たちの稽古は行われている。


あの後、滝沢くんからは何の連絡もないし
HiHiJetsからも何の連絡も来ていないから
きっと事実誤認だったんだろうと
私の中で少し区切りがついていた。




だけど...稽古の休憩中に


♪プルルルルルル プルルルルルル...♪


鳴り響く携帯。


相手は...優斗？



『もしもし？』



優斗「...ごめ..っ...ごめん...っ...」



『優斗？どうした？』




優斗「俺..っ..守れなかった...今まで..っ...
Aちゃんが..っ...守ってきてくれたのに..っ..」




『ちょっと落ち着いて？ね？』



しゃくりあげる優斗を必死に宥めながらも
嫌な汗が背中を流れる。



瑞稀「Aちゃん...」



『瑞稀？』




瑞稀「ごめん。」




『...どうしたの？』




瑞稀「作ちゃんとはしもっちゃんが撮られた。」




『でも...事実じゃないんじゃ...』




瑞稀「2人は認めたんだ。事実だった...」




『え...』




瑞稀「滝沢くんもすごく怒っていて...
外部の仕事との兼ね合いも考慮して、9月10日から年内いっぱい、2人の活動自粛が決まった。」



『嘘でしょ...』




瑞稀「ずっとAちゃんが守ってきてくれたのに...
こんなことになってごめん...」




『私のせいだ...
私がこんな中途半端な時期に抜けたからだ...』




瑞稀「それは違う！」




『ごめん...本当にごめん..』




瑞稀「Aちゃんのせいじゃない！！
本当はデビューするAちゃんの勢いになるくらい
頑張るつもりだったのに...

こんなことになって...批判される原因を作ってごめんなさい。」




『謝らないで...3人は？大丈夫なの？』




瑞稀「優斗は自分を責めているし
ガリさんも元気が無くて....」




『瑞稀は...？』




瑞稀「俺...？俺も正直、結構やられている...」




『...辛い時に側にいてあげられなくてごめん。

それで..2人は...？』





瑞稀「すごく反省している。
俺たちも当たり前だけどすごい怒った。


...それから、3人でいろいろ考えた。

休止の選択肢もあった。

でも...Aちゃんと約束した通り...
これから先も5人で活動する為に
今は3人でHiHiJetsを守る選択をした。」





『...うん。

...いつでも電話しておいでね？
話を聞くくらいしか出来ないけれど...でも話は聞けるから。』




瑞稀「...ありがとう。」




私が抜けたせいで
あの子達が責任を背負うことになるんだ。


ごめん...ごめんね..

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