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弐拾弐ー術式開示。 ページ9

私は、いつも間に合わない。

いつも知らない間に、大切な人が傷ついている。



そうやって、


母さんも、


父さんも、


棘くんも、


私の仲間も。



任務だってそうだ。

一般人が犠牲となって初めて、危険な呪霊の存在に気づく。



人を守りたいから呪術師になったはずなのに、

何も守れていない。



もう嫌になりそうだ。



だけど、私はせめて、仲間のために、









敵に容赦はしない。






{ASide}



『…貴方、何者?』



??「待ってたよ、七条A。」

男は、ゆっくりと私の方へと向いた。



『質問に答えて。』

時を止めて、悠仁くんたちの前に立つ。
悠仁くんの怪我は、修哉さんに治してもらう。



??「俺は、山谷浩介。炎也と氷月の仲間。」

元々、七条春義の仲間だったのかもしれないか。




『…目的は?』



山谷「高専側の戦力をできる限り削り、お前を殺す。」



『出来るとでも?』



山谷「ああ、出来る。」




『…やれるものなら、やってみなよ。
【術式順転ー天】』

山谷は、大きい紙を持っている。



山谷「【盾】」



A「(は、防がれた!?)」

紙ごときで防げないはずがない!



山谷「驚いた?時術式は、防げるんだよ。

…俺の術式は、あらゆる物を媒体として、物を創成できる。そしてその物に、一つだけ特殊能力を付け足せる。」



『(術式の開示…。本気か。)』



山谷「今の盾は、紙を媒体として[時術式を防ぐ]という能力を付け足したもの。
そこの学生に刺した剣は、地面に落ちていた木の棒で剣の形を作って、それを元に作った。」



『(つまり、十種影法術の媒体する物が違う、という事か。)
なかなか良いもん持ってるじゃん。
でも、私は負けない。』

私の仲間を傷つけておいて、帰らせはしない。

弐拾参ーこの半年。→←弐拾壱ー皆はどこに?



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作者名:澪花 | 作成日時:2021年1月7日 19時

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