その女、元超大物呪術師。

65日目 ページ34

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＿＿盤聖教本部 星の子の家





伏黒「ほらよ」



伏黒にまとわりつく呪霊の口から
天内理子の遺体を吐き出す。



「フム 確かに」



盤星教 代表役員 園田茂






園田「金の受け渡しは手筈通り、多少色もつけよう」


伏黒「流石教祖様太っ腹だな」


時雨「マジか？必要経費とはいえかなり協力してもらったのにか？(教祖じゃねーよ)

寧ろゴネられると思ったぜ」




園田は駄目元で伏黒に天内理子の暗殺を依頼をした。


呪術界と宗教法人(･･)の相性は最悪
その歪から生まれたのが現在の磐星教 星の子の家

だから非術師の立場に徹している
様々な越権を許されている術師も原則非術師には手を出せない


だがその時が来ていた
教典に示された禁忌(タブー)

絶対的一神教へと成り果てた盤星教
その対象である天元と星奨体の同化

教徒の手前同化を見過ごせば会が立ち行かなくなる
とは言っても行動が過ぎれば術師に潰される


もうヤケクソだと園田は話した。




園田「それがどうだ？
失うはずだった全てが今や手中にある

財布の紐も緩むというもの」



時雨「もし天元が暴走すれば立ち行かなくなるのは人間社会かもしれねえぜ？」


園田「星と共に堕ちるのであれば已む無し」





袋に包んで天内理子の遺体を抱きかえ奥の部屋へと消えた。





伏黒「俺言ったよな
テキトーに遠く連れてって
テキトーに殺せって
なんでメイド殺さなかった」


時雨「あん時オマエのプランが何となく理解出来たからな。つーか仲介役コキ使ってんじゃねーよ

メイドの救出失敗の緊張より成功の緩みの方が"削り"としてデカイと判断した」




伏黒はポケットに手を突っ込み、
時雨は煙草を吸いながら出口へ向かう




伏黒「まっ、任務は成功だ
その金で飯を食う
接待に使ってる店連れてけよ」



時雨「嫌だよ オマエ男に奢んねぇじゃん
"金喜"連れてけアイツは"もう時間がねぇ"んだから」



伏黒「…俺はアイツが"好き"だった"五条悟を殺した"んだもう関わんねぇって決めたんだよ」



時雨「それがお前の答えか」



伏黒「…ああそうだ」





ズガズカと時雨を置いて盤星教本部からでる。






時雨「"嘘"つくのへったくせぇな」





伏黒の背中を見つめ乾いた笑いをし正反対の扉の方へと進んで行った。



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