みんな大好き北さんの妹【稲荷崎】

試合 ページ45

　
　
試合が始まり、活気のある声が体育館に響いた。



「ナイスフォロー！」

「チャンスボール！」

「ワンタッチ！！」

「ナイスキー！」
　

　
一回戦目は梟谷かぁ…

　
赤葦さえいなければ弱点突くことなんて簡単なのに…
　
　
あのノンデリカシー男さえいなければ…

　
　
『あっ監督、タイムアウト取ってください』


「え？ああええよ」


侑「ふぅ…キツいわ…」


治「あっちのエースのスパイクエグいわ」


『木兎は今日ストレートの調子がいいけど、たまにブロックアウトも使ってくるよね。


けど多分気づいてるだろうけど、あの人ブロックアウト狙う時めっちゃわかりやすいんだよね。


だから、角名とか読みがいいから、あっこいつブロックアウト狙ってるって気づいたら思い切って手引っ込めちゃっていいよ』


角「おっけー」


『とにかく木兎を調子に乗せるとやばいから、ブロックは絶対2枚以上でついたほうがいいかも』


侑「わかった」


『私からは以上』


北「ありがとな、A」


『うん』




　
　
　
　
　
　
　
　
監督が話し始める。

　


　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
ぼうっと遠くを眺めていると、あの子と目があった。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『(おおおおおおお！！！)』

　
　
　
　
　
　
思わず椅子から立ち上がると、その子は私のことを引き気味に見て、最終的には目を逸らした。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
あの子、とは。

　
　
　
　

　
　
　

　
　

　
今、私が一番興味を持っている子である。

唐突→←嫉妬

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す