みんな大好き北さんの妹【稲荷崎】

光 ページ40

ーAサイドー


角名に助けられた後行ったのは、信介の病室。
角名も付いてきてくれて、正直言って心強かった。


病室のドアを開ける。


『信介。来たよ』

角「……」


やっぱり、信介からの返事はなかった。


『…いつ目覚ましてくれるんだろうね』


少し泣きそうになった。


ねえ、信介。おばあちゃんも、みんなみんな心配してるんだよ。早く目覚ましてよ。

練習試合もね、信介がいないから負けちゃったんだよ。

あと、私が原因でトラブルも起こしちゃったよ。

私が好きなことを好きなだけできるように、いつも影で支えてくれてたんだね。やっとそれが分かったよ。







その時。

　
　
　
　
　
　
　
　
北「…A……？」
　

　
　

　
　
　
　
　
　
角「え」
　

　
　

　
　
　
　
　
『え…っ…？』

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
私のずっと聞きたかった声が聞こえて、
　
　

　
　
　
　
　
　
　
思わず、涙が出てきた。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『…しん…すけ…？』
　
　
　
　
　



　
　
　
　
　
　
北「…なんで、泣いてるん」

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
信介が眩しそうに目を細めた。
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『……おそ…いっ…！んだよ…！ばか…っ！』



　
　
　
私は信介の手を握って泣いた。
　
　
　
　
　
　
信介は、私の頭を撫でた。


　
　
　
　
　
　
　
　


　
北「…Aは…泣き虫さん…やなぁ」

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