みんな大好き北さんの妹【稲荷崎】

鳥肌 ページ38

Aは考える素振りを見せた。


『んー…うーん…えー…』

松「は？なにしてんのよ」

『いーや？心当たりがないなーって』

松「なによそれ……！！あんなに侑くんと楽しそうに話してて心当たりがないですって！！ふざけてんじゃないわよ！！」

『んー…そうだ！じゃああんた侑の彼女になればいいじゃん！！おー！我ながら良き提案！』

松「は…何言って…」

『あんたが侑の彼女になれば、私と侑が話すことなんて減るよ？いいでしょ？あんたは侑に話しかけまくればいいだけ！』

松「そんなんできるわけ…」

すると、バァンと大きな音がした。

驚いて見ると、Aが壁を拳骨で殴っていた。

Aは笑っていた。マジで怖いんですけど。

『できるやろ？あんた、人殺す度胸はあるのに侑に話しかける度胸はないの？』

松「人殺すって…！私はそんなつもりじゃ…！だって…北先輩が来るなんて知らなかったし…！」



その時、Aは松方を拳骨で殴った。



松方は後ろに倒れて、赤くなった頬を押さえながら怯えた目でAを見た。



『知らなかった、仕方ない、なんにも悪くない。さっきからお前はそればっか。やっぱり哀れな馬鹿と話すのは疲れるなぁ。



お前、ええ加減にせんともう一発入れるぞ』


正直言って鳥肌が立った。Aは本当に怖かった。


松「…ひぃ…っこんなことして…先生に…ぃ」


『言えばええやん。能無しのお前には無理かもしれんけど、私にはもみ消し方なんていくらでも思いつくし』


『それよりなにその顔。私が悪いとでも言いたげな顔やなぁ。ええか？

　
　
　
　
　
　

　
　

お前が悪いんや。知らなかった、仕方ない、私は悪くない？


いいや。知らなかったからなんや。仕方ないはお前の感想や。

　
　

私は悪くない、？全部、全部、お前が悪いんや。なんで反省せーへんの？信介はまだ目ぇ覚ましてないんよ。まだ痛い思いしてるんや。全部私のせいやと思ってたけど、それは違う。



全部お前のせいや。はよ謝れ』

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