みんな大好き北さんの妹【稲荷崎】

喧嘩 ページ13

　
　

「なんとか言いなさいよ！」


「侑くんの連絡先教えてくれるなら見逃してやってもいいけどね！」


『もしかしてあなた達過激ファンってやつ？うわー初めて見た』


「はあ！？？」


喧嘩には、コツがある。

それは相手を怒らせることだ。

怒らせて、頭がカッと熱くなった状態。冷静な判断が出来なくなった状態に相手がなるまで怒らせる。

喧嘩は、手が出たほうが負け。

ここで手を出させれば私の勝ちだ。

信介との喧嘩では私は勝ったことがない。

信介は、私を一度も殴ったことがなかった。


「調子乗ってんなよ！！このブスが！！」

「それに私たちは先輩なのよ！なんでタメなのよ！！」

『あっ先輩だったんですか？欲しいものを買ってもらえなかった子供みたいに怒るから全く気づきませんでしたよ』

「てめぇ！」

『てかさっきから何黙ってんですか、松方先輩。あなたが侑のこと好きだから私は呼び出されたんですよね？なんであんたが黙ってんですか』

「はっはあ？なんで私の名前を…！」

『確か2年の美人な先輩って有名でしたよね。けど性格は大分残念ですね。かわいそうに』



その時、大きな音と共に私の頬に鋭い痛みが走った。



松「…ッ調子乗ってんじゃねーよ！！クソアマァ！」

『…痛』


頬がビリビリと痛む。

私、叩かれたのか。


「この！」


私は突き飛ばされた。

　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
その時。
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　

「うわ〜女子怖」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
そんな聞き覚えのある声が聞こえた。

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