空振り三振悪党業《一振目》2 ページ38
「ありがとうございます！」
店員さんが頭を下げてまでお礼を言ってきた。意味が分からない。周りのお客さんも拍手をしている。え、？本格的に分からんぞ？
ま、まぁいいやそれよりもナイフをさっさと買ってしまいたい。
「いえ、レジお願いします」
「本当にありがとうございました！！おかげで助かりました……！！」
「(え、なんで感謝？)いえ、だからレジを」
「警察を呼んで、あなたのことを話しますので是非お名前を――」
この店員、わたしが悪党なの知ってる……！？
しかも油断させて警察に引き渡そうっていう作戦か！？やりおる、あの店員。でも残念ながらまだ捕まる気はないから逃げるか！！
折りたたみナイフのパッケージを破り、中身だけ取り出して走り出した。バーコードはレジに残してある。
「
ステルス全開で、しかも全力ダッシュしその店から離れる。思いっきりジャンプして建物の上に退避することも忘れない。
チンピラをはっ倒しただけであの店員さんを助けたわけではないのにお礼を言われてしまった。よく分からない人だったなぁ……。
「(ま、ナイフ手に入ったし良いや)」
_____________________その直後のコンビニ
「か、かっこいい……！！俺もあんな風に誰かを助けたい……！！」
「しかもその後、普通にレジ打ちを頼んでいた……っ！？ということは、普段から人を助けてるんじゃないか！？」
「きっとそうだ！彼女は一体どこの誰なんだ！？」
「……確かアメリカで似たような都市伝説がなかったか？」
「ああ！あのウツギとかいう……？」
「そうそう！」
「……あら？今の子ってもしかして……」
「どうしたの、お姉ちゃん？」
「ううん、何でもないわ」
_____________________
「へくしっ！」
冷えてはないけど、急に来たゾクゾクするような悪寒にくしゃみをしてしまった。もしかして何か噂されてるのかな？
でもまぁそれは今はいいや。今まで一回も風邪は引いたことがないし、今回もたぶん風邪じゃない。
それよりも……と、少し軽くなってきた茶色のショルダーバッグの中身をガサゴソと漁る。
「むむぅっ……包帯と傷薬がそろそろ切れちゃうな……次はそれを買いに行こう！」
美香おばさんにもらった茶色のショルダーバッグを抱え直して、建物の屋上から一旦降りて歩いて薬局に向かうことにした。
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あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
