今はまだ、けれどこれから―�� ページ37
「…ごめんね、責めてる訳じゃないんだけど………ただ、Aちゃん見てるとさ、ああ、今の俺じゃAちゃんの事を立ち直らせる事も出来ないんだなって思うんだ。」
＿＿＿彼の言葉を聞いて、ハッとしました。
及川君の膝に乗せられ、ずっと抱き締められていたのに私の頭の中はすずの事ばかりだった。今までは、こんな事無かったのに。
ほんの少しちょっかいを出されるだけで及川君の事で頭がいっぱいになってしまって、長らくずっと一人で悶えてしまう事は今まで多々あったはず。
なのに今は、その恥ずかしさよりも妹が私の思考ほぼ全てを占めていた。それ程までに、私はすずに怯えている。
その事実に気付き、ただ驚き、戸惑う事しか出来ませんでした。
血の繋がった妹を相手に、そんなに怯えきっていたなんて。自覚すると、なんだか許されない事をしてしまっているような気がしてきて、押し潰されてしまいそうな気分です。
世間の大多数の人は私のそんな気持ちなんて『家族なのだから妹を受け入れろ』という言葉で片付けてしまうかもしれない。
私だって、すずを受け入れられるものなら受け入れたかった。けれど、今の私にそんな事は到底出来そうにない。それぐらい、私はあの子が怖い。
こんな事を思ってしまう私は、姉としてなっていないのではないか。走馬灯のように、そんな思考が駆け巡って行く。
私は、一体どうすれば。
そんな思考に至り、鼻の奥がツンと痛くなったその時。
「………正直ね、こんな言い方したらちょっと変な感じもするんだけど…」
いつもより真面目な、けれど温かくて優しい声と共に、私の頬に手が添えられ。
恐る恐る、俯いてなんとか感情が溢れ出してしまうのを耐えていた顔を上げると、「やっとこっちを見てくれた」、とでも言いたげな表情の及川君の姿。
「俺多分、今嫉妬しちゃってるんだと思う。」
「…嫉妬」
「うん。Aちゃんが、俺じゃなくて妹ちゃんの事ばっか考えてる事。正直ちょっと気に食わない。」
目が合い、投げ掛けられた予想外の言葉。
嫉妬。あの及川君が。何もかも完璧で、非の打ち所が無いはずの及川君が。
「当たり前だけど、妹ちゃんと比べると俺ってAちゃんと一緒に過ごした時間ってまだまだ短いし？そりゃあ、Aちゃんが妹ちゃんの事を気にしちゃうのは当たり前なんだけどさ。
でも、やっぱり気に食わない。だから、悔しいからもっと頑張る。Aちゃんが、もう俺の事しか考えられないように頑張る。」
今はまだ、けれどこれから―�侠�←最強に可愛い俺の彼女―��
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Guilty(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます、キャラの把握、そして溺愛っぷりはかなりこだわって書いてますのでそう言って貰えると嬉しいです☺ (2023年2月23日 13時) (
レス) id: 4d6b8818fd (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 及川さんの溺愛っぷりがすごいです！キャラがちゃんとつかめていて、見ててすっごく面白です！！ (2023年2月23日 13時) (レス) @page44 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 長らくお待たせしてしまいましたね😅文章の書き方はこだわっているつもりですのでそう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございますo(_ _)o (2022年9月11日 19時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ここここ更新されてる😭ずっと待ってたんですよ！！1話1話の文の書き方好きです (2022年9月11日 18時) (レス) @page29 id: a182ab6823 (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 毎晩覗きに…！？Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉマジですかありがとうございます、そんなに期待されていたとは…毎日更新が出来ないのが申し訳ないです、必ず近いうちにまた更新させて頂きますm(__)m (2022年8月23日 2時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Guilty | 作成日時：2021年7月8日 14時
