泉鏡花の被害者【文スト】 (ページ3)

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武装探偵社とわたし。ページ3

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大切な両親を目の前で惨殺されたら、人はどうなるのだろう。そしてその加害者が、幸せそうに笑っていたら、どうなるのだろう。

私は誕生日の日に、両親を失った。

今でも、あのときの光景が脳裏に焼き付いて離れない。無惨に殺され動かぬ屍となる父と母。

私の両親は優秀な警官だった。

警察組織に忠誠を誓っていた。

しかし、警察は動いてくれなかった。
両親が忠誠を誓った警察は、両親を裏切った。

　泉鏡花
ポートマフィアの暗殺者

私が知る情報は名前と、泉鏡花の外見だけ。

たったそれだけだった。

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「武装探偵社です。どの様な依頼でしょうか」

私はその少ない手がかりだけで、泉鏡花を探し出そうと、武装探偵社という組織に依頼をすることに決めた。探し出してどうするつもりなのか。そんなのはひとつしかない。

両親の仇を討つこと。

「泉鏡花という女を探して欲しいです。彼女に、私は、両親を殺害されました。泉鏡花の外見は記憶しています」

眼鏡の男性は言葉を失った。社内全体が凍り付く。

その空気を破るように、扉が開いた。

「ただいま帰りました！鏡花ちゃんが大活躍して……みなさん？」

鏡花ちゃん
その一言を聞き、私は振り向く。

長い黒髪に赤い着物。
忘れるはずもない、私の両親を殺害した憎き女。

私は指を指す。

「泉鏡花に両親を殺害されました」

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