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休みだ！休みが来たぞおおお！ ページ10

待ちに待った有給休暇！
どうせなら、「待ちに待った夏休み！」みたいに長期休みの時に云いたかった……。
若干のネガティヴな想いが過るが、頭を大きく横に振ってそんな想いを消し飛ばした。

するとみるみる休暇を満喫している自分の姿が浮かんできた。
クレープを食べ、ゲーセンでCHU〇ITHMとか太〇の達人とかやって……。
アニ〇イトで前世で読んでいたアニメや漫画のグッズとコピック買い漁って……。

あ、そうそう、カラオケも行きたいなー。
マフィアの傘下にカラオケ会社無いかな？
あれば行きたい。
若しかしたらキャラソン歌えるかもしれないし。
一応ドラマパートではラジオからキャラソンが流れてきたって設定だもんね。
ものによってはもうカラオケに入っているかな？
うっはー、楽しみ！

恐らく今の私の表情筋は緩みきっていることだろう。
自分でもはっきりと分かる。
何だか、躯が軽い。
天にも昇るような心地だ。

軽い足取りで、花畑の中の妖精のようにスキップしていた私だったが、前方にいる人に気付き足を止めた。
高級ワイン店の前にお洒落な帽子を被った人が居る。
「中也さんかな、彼の人」

どうやら、向こうも気付いたらしい。
「A！ 若しかして休暇、やっと取れたのか？」
中也さんは私を見付けた途端、駆け寄るなりこう云った。
部下の気遣い出来るとは流石上司の鑑だな、中也さん。どっかの誰かさんと違って！！
「はい、やっと休暇取れたんですよ〜」

因みに、『太宰A』と中也さんはとても仲が良く、実の兄である太宰治より兄妹のような関係なんだって。

「それは良かったな。躰壊さねェか心配してたんだからな。その表情(かお)を見たら安心した」
天の御使いかな。
中也さんが光り輝いて見える。
「中也さんも休暇ですか？」
「そんなところだ。あ、何処か行きてェ処でもあるか？連れてってやる」
前言撤回。
神様が降臨なされた。
眩しくて直視できぬ。

……何処に行こうかな。
折角中也さんがいるんだし……決めた！
「カラオケボックス、と云う処です」

カラオケって小学生以下だけだと、マフィア傘下の会社のでもないと行けないし。
マフィア傘下にカラオケ会社が有ったかなんて、『太宰A』自身もよく覚えてないし。
「カラオケか？ 確かマフィアの傘下に丁度会社が有るな。構わねェ」
よし！
「本当ですか？ 有難う御座います！」

あ、若しかしたら中也(cv:谷山紀章)さんの生の歌声聴けるのでは？
こりゃあいい！
楽しみが倍増だ！

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