感情のストッパーなんて居なかった ページ7
「首領、失礼します」
軽く扉を叩いてからそう云うが、応答はない。
だが私はいつものように扉を開けた。
扉を開けると、
「厭よ、今日は此方の気分なの!」
「エリスちゃ〜ん。そう云わずに、此方を着ておくれよ〜」
予想通りの光景が広がっていた。
半裸の幼女を中年が追いかけている。
うん、いつもの事だ。
警察に通報したいけど、通報したら私も捕まるのでやめておく。
ドンという衝撃とともに幼女が飛び込んできた。
「A! リンタロウがまた無理矢理着せようとしてくるの! 助けて!」
それを見た中年が片手にあるドレスを差し出す。
「あ、Aちゃん! エリスちゃんに此れを着せてあげて欲しいのだけど……」
全く、本当にこの
相手がエリスちゃんじゃなきゃアウトだぞ。
「エリスちゃん、首領はねいつもエリスちゃんに似合う服を合わせてくれてるんだよ。でも、エリスちゃんの気持ちも分かる。だから明日首領が選んだドレスを着てあげて」
「Aが云うなら、勿論いいわ!」
「という訳です、首領。今日は諦めて下さい」
「Aちゃんに云われちゃあ仕方ないね。それとAちゃんには一度でいいから『リンタロウ』って呼んで貰いたいなぁ〜」
何だろう、このやり取りもいつもの事ような気がする。
そこで、マフィア首領の鋭い目に戻る。
「ところで、Aちゃんは一体如何したんだい?」
「来週の五日間、有給休暇を頂きたくて。一応尾崎幹部殿の許可は得ておりますが、首領の許可を得るべきだと考えた故、首領室に伺いました」
首領の目が、何か察した様な目になった。
「そう云えば君、三日間残業続きだったね。お疲れ様。勿論来週は休んでいいよ」
「有難う御座います、助かります」
お礼を云って足早に去ろうとすると、呼び止められた。
「ところでAちゃん」
「何でしょうか?」
寒気がする。全身が粟立つ。
「折角首領室に来てくれたんだし、此れ着てくれる?」
首領の手には先程エリスちゃんに拒否られたドレスがあった。
自分の年齢について忘れてた。
\(^o^)/
「いいねー、此方向いてー、はいチーズ!」
「A、よく似合ってるわ!」
皆さんの御想像の通りに着せ替え人形にされて撮影会が始まったよ!
「
何で姐さんも混じってるの!?
いつの間に入って来たの!?
え、ちょ、ま、ぎゃあああああああ!
立場が上だからだと云えど、年上に敬語で話されると何か申し訳ない気分になる→←折角の一人暮らしなんだ、自由にさせてくれ
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サングリア - いえのきあさん» 判りました!定期考査頑張って下さい。私も今日から考査です…(´-ω-`) (2018年11月27日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
いえのきあ(プロフ) - サングリアさん» ありがとうございます!今はテストや課題があってなかなか更新できませんが頑張ります!終わりのセラフもテスト終わったらぼちぼち買うので、お待ちくださいませ! (2018年11月26日 22時) (レス) id: 75f23159f6 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 黒の時代…更新頑張って下さい! (2018年11月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 長くてすみません…(´-ω-`)出来たら2つ宜しくお願いします!更新頑張って下さい (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - クルル、クローリーなどの上位吸血鬼に気に入られて心配される。吸血鬼にしようとしている。渚は四鎌童子、アシェラに出会い、話をしたことがある。四鎌童子と一緒に3年間行動した。渚はその事を覚えていない。かなり謎に包まれた渚の過去 (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢秋 | 作成日時:2018年2月10日 2時