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決意 ページ38

「ん……」
小さな声がしたと思ったら、中也さんが目を覚ましたところだった。
「兄さん、おはよう」
兄さん呼びについてはエイプリルフールの事を思い出してくれると嬉しい。(番外編 四月莫迦 参照)
「ああ、おはよう。……よく眠れたか?」
「お陰様でぐっすり。有難うね、態々寝台(ベッド)まで運んでくれて。それに、側に居てくれて有難う」
それを聞くと、中也さんは
「それは良かった」
と安堵したようで笑顔を見せたが、直ぐに真顔になった。
「悩んでいることがあったら、先ずは誰か――俺でもいいし、姐さんでもいいから相談しろよ。云える事だけで構わねえから。Aが苦しそうな表情(かお)してるとこなんざ、見たくねえ」
と、繊細な硝子細工を扱うかのように、私の手をふんわりと包みながら云った。

前世でもこんなお兄ちゃんが居てくれたらなァ、なんて思ってしまう。
前世の家族で年上の男性は父さんしかいなかったから。父さんは仕事で中々家に帰れなかったからね。

心のどこかで安心できる存在を求めてた。
誰かに頼りたかった。
でも今は――。
「……っ、うん!」

本当の本当に家族であるかのように優しく、真剣に接してくれる、そんな存在がいる。
『Aや、あまり抱え込んではならぬぞ。お主はまだまだ子供。……私もおるし、中也もおる。少しでもよい、私等に頼ってくれぬか?』
大人の視点から見守ってくれる、姉のような存在もいる。
『Aちゃんの部下になれたらそれだけでかなり幸せだと思うんだ!』
と無邪気に笑って真っ直ぐに好意を伝えてくれる弟みたいな存在もいる。
『Aちゃん先輩、次のコミケは何のコスプレします? 私はターニャ様が一番いいと思います!』
と友人のように対等に接してくれる存在もいる。

嗚呼、なんて恵まれているのだろう。

そんな私が、目の前の問題から逃げてちゃ駄目だ。
現実との追いかけっこはもうおしまい。
散々恵まれてきたんだ。
私だって、何かしなきゃな。
転生者として、織田作の友人として、太宰の血を引いた私の頭をフル回転させる。
彼を救えたら、じゃない。
彼を、織田作を、私がこの手で救う。

僕もうおうち帰る(泣)→←泥



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 転生   
作品ジャンル:アニメ
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サングリア - いえのきあさん» 判りました!定期考査頑張って下さい。私も今日から考査です…(´-ω-`) (2018年11月27日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
いえのきあ(プロフ) - サングリアさん» ありがとうございます!今はテストや課題があってなかなか更新できませんが頑張ります!終わりのセラフもテスト終わったらぼちぼち買うので、お待ちくださいませ! (2018年11月26日 22時) (レス) id: 75f23159f6 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 黒の時代…更新頑張って下さい! (2018年11月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - 長くてすみません…(´-ω-`)出来たら2つ宜しくお願いします!更新頑張って下さい (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
サングリア - クルル、クローリーなどの上位吸血鬼に気に入られて心配される。吸血鬼にしようとしている。渚は四鎌童子、アシェラに出会い、話をしたことがある。四鎌童子と一緒に3年間行動した。渚はその事を覚えていない。かなり謎に包まれた渚の過去 (2018年11月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢秋 | 作成日時:2018年2月10日 2時

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