【ハイキュー】音駒の3年マネージャー① (ページ34)

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「先生も、選手じゃないなら

続ける価値がないって思いますか？」

''も''という言葉にピクリと眉を動かした先生は、小さく首を横に振り、マネージャーなんか…と言うつもりは全く無いよと優しい声で話し出す。

「でも、一条の将来を考えても、部活のこれからを考えても

後釜を見つけて後輩たちに任せることも大事だと思う」

先生の言ってることはきっと正しい。

周りが本格的に勉強を進める中、自分は勉強と部活を両立しなければならないと言うことがどれだけ大変か、きちんと理解して黒尾たちには継続すると話した。

だから、ここで言うべき言葉は『それでも頑張ります』だと分かっているはずなのに、上手く口が動かない。

「…」

その後、また後日よく考えてから決めると答えを保留した私は、予鈴が鳴るのと同時に、ぐちゃぐちゃの感情のまま生物室を出た。

◇

6時間目が終わり、さて部活に行くかとリュックを背負おうとすれば、先生に残るよう呼び止められる。

早く何も考えずに部活がしたい…なんて文句を垂れながら待っていると、先生が教室から出ていくのと同時に、とても見慣れた人物がジャージ姿で教室に現れた。

「っえ、なんで猫又監督が？！」

先生！と驚いて廊下に出るが、既にそこに先生の姿は無く、まあ座りなさいという猫又監督の指示に従って、私は混乱しながら向かい合った椅子に座る。

「A、」

私の昼の様子を見かねて、担任が猫又監督を呼んでくれたのだろう。

手元の資料に目を通した猫又監督が、私の方へゆっくりと顔を上げると、いつもの落ち着いた声と緩く笑うような表情で、猫又監督は口を開いた。

◇