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「ごめん、ね………あと、ふつか、……ッだから、…………さいご、っまで……はぁ、ッ゙、……ふんばり、…ったか、た……でも、あたま、……きょう、ずっといたく、て………」
夢の中の私はなんて弱気なのだろう。
一生懸命取り繕おうとしたそれを、
まさか自ら剥がしていくだなんて。
「もり、すけ……、ッしんぱい、して、くれてたの、…うれし、…ッかった………」
でも、こんなにふわふわ熱くて、
衛輔もいじらしい顔をしているんだから、
きっと、これは夢だ。
「うで、つかま、っれたの、びっくり……し、たけど、……すこし、……すこ、…し……は、…っ………、ッどきって、したん、……だぁ……はぁ…、……はず、かしく……て……にらんじゃ、たの………ご、めん……っ……っ…」
いつも君は優しいから、いきなり腕を引っ掴まれた時、
本当はとてもドキッとしたんだ。
それを悟られるのは恥ずかしくて、キッと睨んじゃったけど、
今思えば女子がすることじゃないかもしれないなぁ。
衛輔、怒っているかな。
「…はなぢ、でて……、からだ、きつく…っなった、……、とき………、もりすけの、かお……うかんで、……は、ぁ゙……、っ……たすけて、…ッここに、……きて、って………いう、つもり………だった、」
あの時、確かに助けを求めたのは、
親友でも頼れる部活仲間でもなく、
衛輔だったんだ。
「……だけ、ど………いま、……きて、くれたんだぁ………、やさしい、……うれ、しい………」
あんなに苦しかったのに、
君は夢の中でも助けに来てくれるんだね。
私が衛輔のことを好きすぎるあまりの幻覚なのかな。
「もり、すけ………てぇ、ほほに、…そえて、ほしい…………」
夢の中なら、これくらい甘えてもいいだろう。
すると右頬に心地よい冷たさを感じる。
幻覚でも、衛輔は優しいんだね。
体育館の床のあの無機質な感じとは違う、
温かみがある冷たさ。
「はぁ、…………ッ゙、もりすけのて………、つめたくて…………きもちいい、………っ、このまま……この、まま……が、いい、なぁ……………………」
まるで飼い主の手に撫でて欲しいと擦り寄る犬や猫と
何一つ変わらないかもしれない。
でも、苦しいほどの熱さが紛れるような心地で、
その大きな手に頬を擦り寄せた。
そのひんやりとした感覚が心地よくて安心する。
「………ね、もりすけ…わたし、ね…………………」
その冷たさに溺れるように、また意識を手放した。
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作者名:RiN | 作成日時:2024年3月18日 5時