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「ああ、そうだな」
トレイはメガネの端をつまんで、くいっと上にあげた
ケイトが体を離せば、今度はトレイが抱きしめてくれるもよう
ナミは嬉しがって両手を広げた
「まったく、可愛いことばかりしてくれる。一体、どこで覚えたんだ?」
トレイはそっとナミを抱きしめた
温暖な横顔で、声が優しい
兄のような温もりを感じる
そんなトレイに抱きしめられ、ナミは安心中
それからケイトとトレイにお土産をプレゼント。「わぁー!クッキーだ!」と喜びを表すケイト。甘いのが苦手なケイトなので、ナミは激辛唐辛子味のクッキーを購入
「よかったな、ケイト。……ナミ、俺もあとでクッキーを焼いてやろう。食べてくれるな?」
「あれれ?ナミちゃんに餌付けですか〜?」
ニヤニヤするケイト
トレイはプルプルとなぜか笑っている
「ああ、そうかもしれないな」
とどうやら当たっているよう
そんな2人の後ろから慌ただしい足音が
「ちょっとすみません、先輩方。ナミのこと借りてもいいっすか?」
リドルと一緒に先に寮へ戻っていたデュースが息を切らしてやってきた
「どうした?」とトレイが訳を聞く
「エ、エースが大変なんです!!」
デュースの慌てっぷりにナミは目を見開いた
ケイトは「あらら」と口に手を当てた
「なるほどな。さすがにエースも、ガールフレンドの前だと明るいままではいられないみたいだな」
トレイは納得し、「エースのところへ行ってやれ」とナミを促した
ナミは慌ててデュースのあとをついていった
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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時