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「!」


 ロロは顔をあげた
「今一瞬、お前の声が聞こえたような…」と瞬きを繰り返した




「まあ、いい。気のせいだ。どうせ…」
「さっさと行け」


 ロロはしっしっ、と手を前にふり、
 ナミを促した
 ナミは闇の鏡のもとへ進んだ
 ロロは背を向ける




「……」


ーー“私が隣にいなくて寂しくなるだろうな”


 自分が述べた言葉が
 そっと胸に返っていく






















「っ…!」


 ロロは振り返り、
 鏡のなかへ入ろうとするナミを
 後ろから抱きしめて、引き留めた




「ああ…寂しい…お前がいなくなったら寂しくなるさ」


 ロロは目をふせ、
 悲しそうな声で本音を漏らした
 副会長たちは「おおおおっ!」と歓喜の声をあげる
 ロロは体を引き離すと、ナミの両手を握った




「ナミ…私は…どうすれば…」


 ロロはナミを見つめた
 ナミは手に力を入れ、ロロを引き寄せた




「!?」


 そっと…おでこにキスを落とす




ーー“あなたなら大丈夫”


 ナミは頷いた
 ロロは目を見開く




「ああ…そうだな…」


 ロロは落ち着いたのか、ナミから手を離した
 ナミはニコッ、と微笑むとロロに背を向け、今度こそ鏡のなかへ入っていっーー















「ーーーじゃない!!連絡先ぐらい教えろ!!」




16 【完結】→←14



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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時

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