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 ナミは首を傾げる
 どうしてこんな朝早くから、ここへ来たのだろうかと




「まだやっている店は少ないな…そうだ。花でも見れば、時間稼ぎになるだろうか」


 ロロはそう呟くと
 ナミの手を引いた




「時間が惜しい。はやく街を歩くぞ」


 ロロは強引にナミの手を引く
 ナミは慌ててロロについていった

 花の街にはたくさんの花があり、花屋の花はもちろん、家やお店の鉢に色とりどりの花が並んでいた
 ナミはわぁー!と嬉しそうに眺めたが、
 ロロはなぜか、ソワソワしていた
 そんなロロの態度が心配になって、ナミはノーブルベルカレッジを指差した




「ん?なんだね?戻りたいのか?あいにく、お前をここで帰すつもりはない」


 ロロはナミの手を再び、引く




「早朝に学園へ帰るわけではなかろう?教えたいところがたくさんある。まだまだ付き合ってもらうぞ」


 ナミはロロに手を引かれ、
 花の街のいろんなところを回った
 花の街の知識を頭に溜め込む



ナミがビックリしたのは、まだお店が開いていないのに物が外に置いてあったところだ
 



「ミニチュアの模型だな。花の街が小さく詰められたものだ」


 ロロは「ここに我が校の救いの鐘がある。この鐘もなるのだぞ?」と小さな救いの鐘を鳴らした
 ナミはクスリ、と微笑む




「な、なんだね。子供っぽいと笑っているのか?」


 ロロはおでこを真っ赤にし、膨れていた
 ナミはニコニコしながら首をふる「やはり馬鹿にしているではないか!」







「メェー」


 そこへお客さんだ
 小さな子山羊がやってきた




「このヤギ…セベク・ジグボルトと一緒にいた…」


 ロロはそのヤギに見覚えがあったようだ
 子山羊はナミの背中をつついた
 ナミはきゃっきゃっ、と楽しんでいる




「しばらくここで休憩するか」


 ロロはベンチに座り、
 子山羊と戯れているナミを観察することにした




「この時間も悪くないな…」


 とロロはヤギと遊んでいるナミを見て、そっと呟いた




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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時

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