11 ページ11
、
ナミは首を傾げる
どうしてこんな朝早くから、ここへ来たのだろうかと
「まだやっている店は少ないな…そうだ。花でも見れば、時間稼ぎになるだろうか」
ロロはそう呟くと
ナミの手を引いた
「時間が惜しい。はやく街を歩くぞ」
ロロは強引にナミの手を引く
ナミは慌ててロロについていった
花の街にはたくさんの花があり、花屋の花はもちろん、家やお店の鉢に色とりどりの花が並んでいた
ナミはわぁー!と嬉しそうに眺めたが、
ロロはなぜか、ソワソワしていた
そんなロロの態度が心配になって、ナミはノーブルベルカレッジを指差した
「ん?なんだね?戻りたいのか?あいにく、お前をここで帰すつもりはない」
ロロはナミの手を再び、引く
「早朝に学園へ帰るわけではなかろう?教えたいところがたくさんある。まだまだ付き合ってもらうぞ」
ナミはロロに手を引かれ、
花の街のいろんなところを回った
花の街の知識を頭に溜め込む
ナミがビックリしたのは、まだお店が開いていないのに物が外に置いてあったところだ
「ミニチュアの模型だな。花の街が小さく詰められたものだ」
ロロは「ここに我が校の救いの鐘がある。この鐘もなるのだぞ?」と小さな救いの鐘を鳴らした
ナミはクスリ、と微笑む
「な、なんだね。子供っぽいと笑っているのか?」
ロロはおでこを真っ赤にし、膨れていた
ナミはニコニコしながら首をふる「やはり馬鹿にしているではないか!」
、
「メェー」
そこへお客さんだ
小さな子山羊がやってきた
「このヤギ…セベク・ジグボルトと一緒にいた…」
ロロはそのヤギに見覚えがあったようだ
子山羊はナミの背中をつついた
ナミはきゃっきゃっ、と楽しんでいる
「しばらくここで休憩するか」
ロロはベンチに座り、
子山羊と戯れているナミを観察することにした
「この時間も悪くないな…」
とロロはヤギと遊んでいるナミを見て、そっと呟いた
、
156人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時