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月夜【エイトフットside】 ページ29

あの寸胴がアイツを noraを連れ去った後
しばらくすると寒気と共に
アースラ様の気配を感じた

何も聞いていないから気のせいだろうとは思ったが
どうにも落ち着かねェから
とりあえず仕事を片付ける為 自室へと戻る


「そーいえばアイツの部屋 隣...だったよな?」


隣とはいえ広いこのホテルでは
普通の家なら間に2〜3軒 扉が並びそうなほど
隣の部屋の戸との距離は離れていた


「お手伝い係...なんだよな 一応?
声掛けて仕事手伝わせるか」


そう思いnoraの部屋の戸をノックするが
...全く返事がない
何度やっても同じだから ノブに手を掛けると
ソレはなんの抵抗も無く小さな音を立てて開く


「鍵くらいかけろよなァ...ったく
オイ いないのか?仕事 契約書の処理手伝...」


歩みを進めると そこは
住み慣れた海のような空間になっていた
でも 深海じゃない
水面の光が届く場所に近かった


そんな 居心地の良さを感じる部屋を見渡すと
奥の 白いシーツに金の装飾が施されたベッドに
丸くなって眠るnoraを見つけた

なんて格好してんだ と
一瞬 目を背けようとしたが
それを忘れるほどの美しさに
寧ろ 目を奪われてしまった

真っ白なシーツの上に 白すぎる肌が
溶け込むように横たわり
白銀の髪は月灯りに照らされて
一筋の紫の髪が妖しく 美しく輝いていた


「お姫様かよ...いや そうだったんだよな…

お前は本当に それで良かったのか?」


規則的に上下する
白に消えてしまいそうなその身体に
ヴィランズらしからぬ想いを発してしまった


「俺はお前と出会ったあの日
お悩み なんて聞いちまったが
本当はそんなのどォでも良かった
ただ 耳から離れないあの歌声の主と

ほんの少しだけ 話してみたかっただけだ」


深く眠って返事のない相手に
起こしてしまわないようにと
そっと 語りかける

恐る恐る その美しい髪に触れると
ほんの少しだけ反応したが 起きはしなかった

このまま見ていたい 他のヤツらには
見せたくない 奪われたくない と
そう感じるこのもどかしさに
なんだか胸糞悪くなって
俺はそのまま noraの部屋を後にした

月夜【マルフィside】→←母の温もり



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設定タグ:ヴィランズ手下 , 愛され , ディズニー   
作品ジャンル:恋愛
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N0RA(プロフ) - 明舞音さん» うわぁぁぁぁ!!ありがとうございます!(土下座) 書きたい所まで繋ぐのに必死で主人公キャラ迷子だし全然話し進まないしで申し訳ないです(T_T)面白いと言って頂けて、もぉぉ感謝しきれません!!ありがとうございます!! (2022年12月22日 8時) (レス) id: 9668684fcd (このIDを非表示/違反報告)
明舞音 - うわぁぁぁぁぁa(( 一気読みしてしまったッッ!!✨ めちゃくちゃ面白いです!設定とか 好きすぎます…!!御話も しっかりしていて 読んでて一人でニヤニヤしてました(??) (2022年12月21日 23時) (レス) @page33 id: 4774865982 (このIDを非表示/違反報告)
yoka0777(プロフ) - お返事ありがとうございます💕はい!!待ってます😊 (2022年12月8日 21時) (レス) id: 25b857fc95 (このIDを非表示/違反報告)
N0RA(プロフ) - yoka0777さん» 初めてコメント頂きましたぁ(´;ω;`)嬉しすぎます!!この先も楽しんで頂けるよう、頑張りますね! (2022年12月6日 16時) (レス) id: 9668684fcd (このIDを非表示/違反報告)
yoka0777(プロフ) - 続きも楽しみにしてます!! (2022年12月6日 15時) (レス) @page10 id: 25b857fc95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:N0RA | 作成日時:2022年12月2日 8時

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