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『……もうやだ、ついてない……お母さんに怒られる……』
門限は六時まで。それまでに帰ってこなければ翌日のおやつはなしという地獄が待っている。
それを嘆きながら、狭いスペースの中、マットの上に膝を抱えた。
『こんなことなら先生のいうことなんて聞かなきゃよかった……』
______ハッ！！！
まさか、担任が私と相川の不仲を直させるために……！？
いや、それはないか。
うちの担任はドジで忘れっぽいということで有名だ。そんなこと考えられるわけがない。
でも、どうして扉が開かないのだろう。誰かが押さえている？いや、体育館に用のある人なんてもういないだろう。
もしかして老化？老化が原因なの？？？
『お家に帰りたい……』
もしもこのまま家から出られなかったら。
そう思うと涙で視界が使い物にならなくなっていく。
情けない。誰かはいうだろう。
しかし、家に帰れないのは本当に悲しい。
暖かいご飯は食べられないし、ぬくぬくとお昼寝もできないし、ゲームをするとこもできないし、お母さんのおやつを食べながらテレビを見ることもできない。
こんなに過酷なことなのだ。私なら耐えられない。
『おうち……おうち……おう』
「さっきからうるさい」
恋しきおうちを連呼していると、目の前にいつの間にか腰かけていた相川に見上げるようににらまれた。
その鋭い視線に震えるが、うるさいというのが私の癪に障った。
『いい！？うちのお母さんの手作りのおやつは世界一なんだからね！？その味を知ったらもう他の手作りなんて食べれないんだから！！』
「ガキ」
『誰がガキだよ！！』
「山本」
『○ね！！！！』
なんだよ。
気まずいと思ってたの私だけか。
いや、こんなこといってくるんだから相川は私のこと嫌いになったんだな。
なら私だって嫌いになってやる。
……端から見れば私は完全に意地を張ってる子供だ。相川のいう通りガキ。
でもガキはガキのプライドがあるんだよバカ！！
『ふんっ、相川だってお母さんのおやつ食べたらもう他のは食べれないしっ！』
「いらない」
『あぁそうですかすみませんねぇ！？』
ムカつく。
こいつといると腹が立つ。
もうだめだ。はやくでたい。
怒りが沸々と沸き上がるのを感じて、この窮屈な空間を見回した。
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2021年3月14日 1時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - リート@暫く浮上しません。さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございません……！！ありがとうございます！そういっていただけてとても嬉しく思います！はい！だらだらします！()コメントありがとうございます！ (2019年11月9日 21時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
リート@暫く浮上しません。(プロフ) - 完結おめでとうございます。最初から最後まで二回も見るくらい、面白い作品でした。羨ましい。ゆっくり休んで疲れを癒してくださいね。改めまして、完結おめでとうございます。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 5e7567a452 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» こちらこそいつもみていただきありがとうございます！！このお話、結構ストーリー凝っていたのでそういっていただけると頑張った甲斐があります！はい！是非楽しみにしていてくださいね！頑張ります！ (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» こちらこそいつもありがとうございます！！あ、その心配はありませんよ！私、めちゃめちゃずぼらですので！！( ・`д・´)ご心配していただけて誠に嬉しく思います！ありがとうございます！！！！ (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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