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「え？そろそろ時間じゃないの？」
「花火こないねー」
「おいおい……」
「___そりゃ、屋敷の当主の娘が拐われたってなったら、花火も延期するだろ……」
「浦田くん、置いてくよ」
「あぁ！ちょっと待ってくださいよ！」
城下町。そらると渉は、屋敷にAが拐われたことを告げて、当主は騎士団を放った。
騎士団は一斉に城下町を探しだしている。が、城下町の混乱を招くため、これは極秘だ。
優とそらる、渉の三人は城下町にある森、そらるが以前住んでいた森を走っていた。
城下町の祭りからは三キロ以上は離れている。
しかも茂みや緑の量が城下町の中で一番豊富なので、優はそこに目をつけた。
「そらるさん、どう！？A様の気配感じる！？」
「なんか俺ストーカーみたいじゃん……」
「さっきまでめっちゃメンヘラちっくな言葉いってたくせに今さらなんなんですかあんた！？」
優に気配感じる！？と聞かれ、ストーカーだと不満をこぼすそらる。それに食い付くように渉は突っ込んだ。
そらるははぁっ、……とため息をつきながら、目を閉じる。そして、意識を耳に集中させた。
……風が騒ぐ。鳥の羽ばたく音。草が擦れる音。森の中にある小さな湖の水音。その中で跳ねる魚。それをとろうと走る熊の足音。
その奥の奥に、微かな呼吸を感じる。
見覚えのある呼吸ひとつと、そうでない呼吸の音が二つ。
その呼吸がAということは、そらるにはもう明らかだった。
だが、その呼吸の音がある場所だ。
そこはそらるがずっと前から知っている場所。
……そらるが以前住んでいた家だ。
そらるにしかわからないが、その家には地下室がある。そらるがもしも何かをしたとき用として設けられていたと聞いたことがある。
その家への方向は___
「___……こっちだ！」
そらるは二人よりも先に走り出す。
後ろから二人の足音が聞こえるため、きっとついてきているのだろう。
……先程の聞き慣れない呼吸が二つ。それは、Aをさらった犯人であることにはかわりなかった。それを渉と優に告げることもなく、そらるは更に足を速めた。
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ちょこ - とてもよかったです！結ばれたあとのお話が欲しいです！ (2020年1月15日 20時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - mokoさん» ありがたいです……！！！ですけど、きちんとお目目休めてくださいね！……ありがとうございます！！頑張ります！(Ｏﾟ皿ﾟＯ) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» はい！やから始まってので終わる鶯餡です！ありがとうございます！！！！私ハッピーエンド主義者なので、そこ思いが伝わっていましたらとても幸いです！はい！頑張ります！(返信遅れて誠に申し訳ございません……) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
moko - 最初から最後まで１日で読みきってしまいましたww次の日学校なのにオールしましたwwすっごい面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています♪ (2019年9月30日 5時) (レス) id: 711f63988a (このIDを非表示/違反報告)
絆 - やからはじまってので終わる鶯餡さん！！鶯餡さんの作品大好きです！！鶯餡さんの作品はどの作品を読んでいても心が暖かくなります！これからも楽しみにしています！無理はなさらないでください！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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