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『___こ、考慮、って……』
真っ直ぐの瞳から、目をそらす。
どうせ私はわがままで無愛想だって、屋敷の半数以上の侍女たちにも嫌われてる。
誰かに好かれるなんて、知らない。
「___特に、真冬はきっと暴走でもなんでもすると思いますよ」
『な、何で暴走なのよ』
「それくらい、A様のこと……」
優はハッ、となにかを口にしてしまったかのような顔をして、口を閉じる。
私のこと……なに？好きなの？いや、もしかしたらそれくらい私のことを嫌いだとか……？？
あぁ、やっぱり嫌われてるじゃない。
嫌でも、従順な従者を信じなくてどうするのよ。
でも……嫌われてるのなら、嫌々やってるのかしら……。
「___と、に、か、く！A様は、悲観的なんですよ！もっともっとポジティブにいった方がええと思います！」
『う、うるさいわね！どうせ私は悲観的よ！』
「楽観的になりましょう！！」
『まるで私に馬鹿になれとでもいっているのかしら！？』
少しの口論を言い合う。
優は何処か抜けていて、でも何処か鋭い。
少し、少しだけ、先程まで怒りに満ちた心が落ち着いた気がした。
「___んじゃ、楽観的になれるよう俺がはぐしてあげます！！」
『は！？あなた馬鹿なの！？私、仮にも貴族よ！？』
「知ってますか！？ハグするとストレスが発散できるらしいですよ！」
『そういう問題じゃないわよ！』
そう声をあげて怒っていると、ぼふっ、と突然横から抱き締めてくる。
首もとに巻き付けられた細くて長く、白い腕。
ぎゅ、っと抱き締められて、少し苦しいきもした。私の肩付近には、額をグリグリと押し付けてくる。
優の柑橘系の匂いが鼻をくすぐり、布越しに伝わる熱は私を暖める。
『ちょ、ちょっと……』
「___A様は、良い子や」
片方の手で、私の頭を撫でる。
まるで、子供をあやすように。
暖かな言葉、優しい声。
ふと、母親のような幻覚を覚えた。
「わがままやけど、無愛想かもしれへんけど、俺の知っとるA様はな？」
もう、それ以上言わないでほしい。
涙の海に、溺れてしまう。
真冬の熱の時の無力さ。渉との口論での自分の無様さ。
全てが、なかったことになってしまうから。
「可愛くて、強くて、気高くて……すごく、強がりで」
瞳が、潤む。
「すごーく、すごーく優しい子や」
____おかあさん
ーーー「Aは、すごーく、とーっても、優しい子よ」
暖かな声と、重なった。
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ちょこ - とてもよかったです！結ばれたあとのお話が欲しいです！ (2020年1月15日 20時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - mokoさん» ありがたいです……！！！ですけど、きちんとお目目休めてくださいね！……ありがとうございます！！頑張ります！(Ｏﾟ皿ﾟＯ) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» はい！やから始まってので終わる鶯餡です！ありがとうございます！！！！私ハッピーエンド主義者なので、そこ思いが伝わっていましたらとても幸いです！はい！頑張ります！(返信遅れて誠に申し訳ございません……) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
moko - 最初から最後まで１日で読みきってしまいましたww次の日学校なのにオールしましたwwすっごい面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています♪ (2019年9月30日 5時) (レス) id: 711f63988a (このIDを非表示/違反報告)
絆 - やからはじまってので終わる鶯餡さん！！鶯餡さんの作品大好きです！！鶯餡さんの作品はどの作品を読んでいても心が暖かくなります！これからも楽しみにしています！無理はなさらないでください！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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