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『お待たせ。
レジがかなり混んでて…って、マチ？』
店を出るといつもの目立つ派手な桃色の髪が見つからない。
私は嫌な予感と共に冷や汗をかく。
『マチ！！』
私は叫んだ。
周りに迷惑が掛かろうとも、後悔するよりやるが勝ちだ。
私は店の周りを一周し、店付近を走った。
『マチ！マチ！』
何度名前を呼んでも返事をしてくれない。
段々と不安が募ってゆき、胸がドクドクと嫌な音を立てた。
不安に駆られる中、ふと視線を感じ振り返る。
そこには真っ白なワンピースを着こなした女性が立っていた。
「こっちよ。」
と、彼女はすぐ横の路地裏を指さす。
そこに目線を移したあとすぐに女性に目を移すもその姿はなく、白いハンカチだけがその場に落ちていた。
『あの人は一体…。』
それよりと急いで白いハンカチを拾い上げポケットに入れ、路地裏に走った。
そこには暗くてあまり目立たない桃色が…。
『マチ！』
「あ、A。」
マチは私が名前を呼んだ途端嬉しそうに振り返り、こちらに駆け寄ってくる。
「あのね、A実はね…」
パシンッ
その場に乾いた音が響いた。
「え…。」
真っ赤になった自身の頬を押さえながら、マチは目を細めてこちらを見る。
どうしてとでも言いたそうな顔だ。
『何で店の前から離れたりしたの。』
マチはいつもの雰囲気が違う私に怯え出し、肩を震わす。
『答えて。』
「この子は悪くないわ。」
聞き覚えのない声が聞こえてきて、バッとその声源に視線を向けると金髪の男女が床に座り込んでいた。
『あなた達は誰？』
「彼女を怒らないで。」
質問にも答えずに金髪の少女はそう告げる。
『質問に…「怒らないで。」…分かった分かったから。』
私はいつの間にか泣き出していたマチを抱き抱えて彼らに向き直る。
『うちのマチがごめんね。
で、あなた達は誰？』
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きなこもち(プロフ) - ひぃさん» ありがとうございます！更新頑張りますヽ(´▽｀)/ (2021年5月29日 6時) (
レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 出てくるメンバーが可愛いくて、でも真面目？な雰囲気の話もあって、めっちゃ面白いです…！続きの更新が楽しみです！ (2021年5月28日 18時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年5月4日 10時
