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十六章 ページ16

…………どうしたらいいの⁉

ふよふよと浮いているおじいさんの魂を前に、戸惑いを隠せません。
いてよかったぁ!で終わらないよね、これ⁉

『仁子が、今日も悲しそうな表情をしておるのう……きっと儂が死んだせいじゃな。ああ、仁子と話がしたい……それが叶えば儂は昇天しても善いのじゃが』
「おじいさん、聞こえる?」
くぐもった声が聞こえて、思わず問いかける。ふよふよと浮いている“それ”は、驚いたように大きく揺れた。

『お嬢ちゃん、君……生きておる人間ではないな。その若さで、死んでしまったのかい?』
「ええ、まあ………そうですね」
今度は悲しげに、“それ”は小さく揺れる。
『可哀想にのう。儂みたいな爺いは構わんが、君みたいな若い子が……世の中酷いもんじゃ』
「おばあさんが会いたがっています。何とか会えませんか?」

そう云うと、“それ”は動きをぴたりと止める。私と同じ目線まで降りてきて、左右に揺れた。
『…………会えたらどんなに善いか。儂だって仁子を愛しておった。もう一度話したい。じゃが仁子は、君は視えるようじゃが儂は視えんようじゃ。話す手段がない』

「私の躰を、少しの間貸します」
思い切ってそう云う。
「だから、おばあさんと話してください」
『…………善いのか?』
おじいさんの問いに、大きく頷く。

「……………鍵寺様?」

おばあさんが、唐突に声をあげた。

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茉里 - ありがとうございます!続編もじゃんじゃん更新しますので……よろしくお願いします! (2019年6月4日 19時) (レス) id: 0903b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
ク レハ(プロフ) - 完結おめでとうございます!続編のほうも応援させていただきます!! (2019年6月4日 18時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - ええ!勿論です! (2019年6月3日 18時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
茉里 - 最後まで読んでくださってありがとうございました!新作書いたらまたよろしくお願いします! (2019年6月3日 17時) (レス) id: 0903b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2019年6月3日 17時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉里 | 作成日時:2019年5月27日 21時

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