いっそ、殺してくれ【伊黒小芭内】

憎めない理由 ページ4

神様は意地悪だ、とはよく言ったものだ



今回の任務は十二鬼月がいるとの事で、甘露寺さんと合同の任務だった


A「今日は、よろしくお願いします。甘露寺さん」


甘露寺「Aちゃんと一緒なんて嬉しいわ！私弱いけど、Aちゃんのこと守れるように頑張るからね！あと、同じ柱なんだからそんなに畏まらないで？」


A「ふふっ、私より甘露寺さんの方が強いじゃありませんか。
んー…努力はします。けど、私幼なじみ以外に敬語とか敬称を外すの苦手で…」


甘露寺「そうだったのね！無理言っちゃってごめんなさい…！今度なにか奢るわ！」


A「いえ、そんなことして頂かなくても…！」


甘露寺「いーの！私がそうしたいから！」




甘露寺さんを憎めない理由。

そんなの、とっくの昔に分かってるんだ。
分かってる…なのに、また改めて気付かされると、心が痛む


この人の優しさは、人あたりの良さは、どこまでも儚げで、美しくて、透き通った…まるで、海のように奥深い…私じゃ到底手も届かなくて、伊黒さんの想い人なのも分かるなぁ…なんて、認めてしまうから



もし、甘露寺さんの性格が言葉に表せないほど酷いものなら、甘露寺さんを憎めたのかもしれない。


けど、それとは全くの逆。


甘露寺さんは言葉に表せないほど優しくて、誰にも訳下手でなく接してくれて、とっても可愛い。


そんな素敵な方だから、憎めない。




私の弱さが、ボロボロ出てしまうから…



甘露寺さんのことはとても好いているけど、時に怖くなるんだ

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